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「お疲れゼロちゃん、また明日ー」
「10分前」
「分かってるよー」
夜の1時。バイトが上がって帰る支度をし、零に挨拶をしてから外に出る。
帰り際でも時間に五月蝿いのは相変わらずだ。
俺はこっから少し離れた人気のない場所にあるアパートに住んでる。
家賃は安く、設備は整ってるから文句なし。…難点と言えば学校から遠いことだがそこは仕方ない。
今のアパートには高校に上がる際に引っ越した。前すんでたところじゃあ学費とか払えそうになかったし。
何でそうしてまで高校に行ってるのかと言われれば、昴流に誘われたからなのと昴流の兄の流星さんに高校だけは卒業しろと強く言われたからで、そこに俺の意思はない。強いていうなら何となく。
そもそも俺は高校なんて入らずに仕事するつもりだったし。
突然だけど何となく察しがついている人もいると思うが俺には親がいない。
少し語弊を生む言い方になるが今はそういうことにしておく。
小中の頃はなんとかなってたんだけど、この年で1人で生活していくのは正直言ってギリギリだ。
それもあり、何度か流星さんが少しは生活が楽になるだろから一緒に住まないかって誘ってくれた。
…誘ってくれてる理由は他にもあるんだけどまあそれは置いといて。
返事だけど、まあ断るよね。
別に流星さんが嫌いって訳じゃなくて…、嫌いじゃないからこそ断ってる。
だって俺が頷いてしまえば、今以上に流星さんに負担をかけてしまうだろ?下手したらあの人倒れてしまうかもしれない。
…それに、この件に関しては俺が高校を卒業するときまで我慢すればいい話だから。
…そう、後2年とちょっとの辛抱。
後2年とちょっと我慢すればこんな日々ともおさらばできる。
あの女から解放される。
今まで耐えてこられたんだから楽な話だろう?
「遅い!何分待たせれば気が済むのよ!!」
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