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「はっ?なによアンタ。アンタには関係ないでしょ?!」
「関係あるないじゃなくて流石にこれは駄目なんじゃないですか。これ以上するなら本当に警察呼びますよ」
抵抗する女の腕を掴んでいた手を引き、無理矢理俺から引き剥がす。
…さも当然のように対応しているが俺にはお前がいることがさっぱり理解できん。
「ゼロ、ちゃん…?」
桂木零、俺はお前に1回も名前と年齢以外の個人情報を漏らした記憶は無いんだがなんでお前はここに居るんだ。
「まあ、色々あって。住所は店長から聞いた」
…住所って立派な個人情報だよね?何漏らしちゃってんの?…教えたのが零でまだ良かったよ。いやそういう問題じゃねぇけど
「…てことで俺はこいつに用があります。貴女も大事にはしたくないでしょ、だから帰ってください」
「はあ?なんでアンタに口挟まれないといけないのーー」
「か え れ」
「…っ、」
たかが3音、されど3音。
それにはこの場一体が凍りつくほどの威圧感があり女は息を飲み、零から離れるように後ずさった。
初めて見た零のそれに、そういうのに慣れてる俺も一瞬この空気に飲まれそうになった。
「…無理矢理出ていかせた方が良いですか?それとも本当に警察呼んだ方が良いですか?…この状態を見られて困るのは貴女ですよね」
そう言いながらズボンのポケットに突っ込まれていた端末を取り出して、操作し始める。
それを見て本気なのだと理解し、女は小さく舌打ちをして玄関に続く道を塞いでいた零を突き飛ばして、ズカズカと部屋から出ていった。
…ま、確かに零の言う通り困るのはお前だもんな。俺は口だけで手なんか出してねぇんだから。
糞女が居なくなった部屋で、「はぁぁ…」と零が深くため息をついてドカッと俺の目の前に目を合わせるように座った。しかもヤンキー座り。
お前絶対高校の頃そういう奴だっただろ。
「なあ、痴話喧嘩にしちゃあ度が過ぎてたんじゃねぇか?何したんだお前」
…痴話喧嘩、ねぇ。
「ゼロちゃんまさか俺とあの女がそういう関係だったことがあると思ってるの?」
「…そう考えた方が自然だろ」
それは何?相手の見た目年齢からして?それとも俺って人物からして?
凄く突っ込みたいけど、自然も糞もあるかってまず言いたい。
「ゼロちゃん凄い俺とあのビッチの関係勘違いしてる」
「あ?」
「あれ、俺を産んだ奴」
「は…?」
「だから、あいつが俺産んだの」
だらしないくらいにポッカーンって口開いてるけどそんなに驚くことないでしょ。
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