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ーザァァァ…
何分経ったか、長い間冷水を浴び冷えきった体がカタカタと震えて寒さを訴える。
それでも麻痺してきた感覚の中にまだ痛みがあってそれを無くしたくてシャワーの温度をもう一段階下げてまた浴びる。
ーアンタなんかしんでしまえば良いー
「~~っ、糞」
女に言われたことが思い出したくなくとも痛みと共に頭を過る。
それに対してのムシャクシャとした行き場のない感情を何度も、何度も壁にぶつけた。
その壁を殴ってジンジンとした痛みが拳に広がると同時に空虚感。
それを忘れたくてまた水の温度を下げる。その繰り返しで歯はカタカタと音をならし、段々と息も上がっていった。
水を浴び始めてから30分近くが経って、やっと痛みもなくなりシャワーを止める。
鏡に映る自分の顔色はゾンビみたいで、痣がそれらしく見えてここまで来ると笑えてくる。
何時もはそこまで顔は殴られることは無かったから良かったんだけど、こんだけはっきりとした青痣になってたら一夜で治すのは難しそうだ。
…昴流に心配はかけたくないし暫く見舞いに行くのは止そう。あいつ自分は雑に扱うくせに他人の事になると泣くんじゃねぇかって勢いで心配するんだよな。あいつの泣いてる顔は見たくない。
…何て言ったらあいつに片想いしてるみたいに聞こえるんだろうか。…いや別に俺そういう目で昴流のこと見てる訳じゃないんだけどね。
風呂から出て洗面所の棚に置いてあったタオルで体を拭き、頭を軽く乾かす。
ある程度乾かせれたらそのタオルを洗濯機に突っ込んで下着と寝間着に身を通した。
棚から取った新しい濡れていないタオルでまた髪を乾かしながら台所の方に行って冷蔵庫から酒を取り出した。
晩飯食べるつもりだったけど食欲がないから明日起きてから食べよう。
未成年の飲酒は法律で禁止されているが、そんなの知ったことか。買えるのが悪い。
…それに飲んでねぇとこんな人生やっていけないでしょ。
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