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「へ、ぁ…?」
キャパオーバーしてその刺激を耐えることは出来なかった体は女がイく時みたいにのけぞって、目の前が真っ白になった。
想像していた痛みは来ず、変わりに来たのはそれとは真逆の刺激。
中で精液が行ったり来たりしているようで、ずっとイっているような感覚がして冒頭のような情けない声が出た。
初めての感覚に頭がついていかず、混乱していると涼が「ほら、痛くないでしょ」とクスクスと笑った。
……今一よく状況が飲み込めねぇけどつまりは俺騙されたってこと…?
「ドライオーカズム知らないとは思ってなかったからつい?」
「ドライ…?」
「簡単に言えば射精しないでイく事?…まあ、出してねぇから勃ったまんまだけど」
…そのドライオーカズムってやつを知らない俺を怖がらせて楽しんでたって事か。…俺の涙を返せ。
「はは、でも気持ちよかったデショ?」
「……」
「いたっ」
何か無性にイラっと来てヘラリと笑う涼の頭に鉄槌を下した。
痛い気持ちいいの問題じゃねぇよ…。
「嗚呼…、拗ねないで…悪かったから」
「拗ねてねぇ」
「じゃあ怒らないで…?」
ぷい、とそっぽを向いた俺の頭を申し訳なさそうに撫でながら何度も「悪かった」と繰り返す涼。
そう思うなら最初からすんなといってやりたいが、ずっと謝られてると怒る気も失せてきた。
あんなに嫌だったのにすぐに許せてしまう辺り俺って涼に甘いのだろうか。
「惚れた弱味…ってやつか」
「…っん、?」
「……、許すのは今回だけ、だからな」
涼がいつも俺にするみたいにキスして小さく笑った。
滅多に自分からしたりしないから少しだけ恥ずかしかったのは涼には秘密だ。
「っ、ぁ…?!」
まだ俺のなかに収まっていたそれが質量を増すのを感じ腰が跳ねる。
何か変なことでもしてしまったのか、急なその変化に俺は戸惑いを隠せず、目をぱちくりと瞬きさせた。
「…な、んで…」
頭の中ではちゃんと文章になってんのにやっとこさ出た言葉はそれだけ。
「…お前が笑うのすげぇ可愛かった…。もう本当天使…」
返ってきたのは求めていた答えのようでそうもないような…微妙なもので、本日何度目かの聞き慣れた「可愛い」という単語に苦笑いするしか出来なかった。
しかも今日に限っては天使にランク上げされている訳で、一体涼には俺がどう映ってるのか気になりもする。
答えによっては眼科をすすめることとなるだろうが……。
「やだな昴流、俺の目は1km先でも可愛いお前の顔は分かるくらいに良いぜ?」
「…何お前千里眼なの?」
そんなことできたら人間かと疑うレベルだが、涼ならまじで出来そう…というか出来てても違和感がないかもしれない。
…変態パワー…?
「それなら4万75km先でも見れそうだな」
「それもう俺隣にいるじゃん」
「それもそうだな」
4万75kmってのは地球1周分。
つまり、普通に考えて涼と4万75kmの距離があるということは地球から俺がでない限り隣に居るってことだ。
…変態は時に無意味な力を発揮するって事か。
「…で、その変態に続きさせてくれない?収まりそうに無いんだよね」
「っひ、?!」
俺のなかに収まっていたそれを再び行為の方へ意識を戻すために良いところを擦るように動かされ、いきなりのことへの驚きも含んだ声を上げた。
この話の流れで何でそうなるんだよ、とか急にすんのは止めろ、とか言いたい文句は一杯あったけど「もう待てない」と俺に訴えてくる獣のような涼の欲情しきった目がそうさせなかった。
熱っぽいその目はずっと見つめていたら酔ってしまいそうだ。
「…余裕ぶってみたけど朝から我慢してたからやっぱ無理だわ。…悪い、お前に負担かけるかも」
俺の肩に額をおいた涼の吐息が肌にかかって、涼の熱をもらうように段々と自分の体も熱くなっていくのを感じた。
涼の言い方からして、俺に負担をかけると分かっていたから俺がドライでイってから今まで動かなかった。少し自分の熱を冷ましてから動くつもりだったが無意味だった…って感じか?
…余裕がなくなるほどこの髪型を気に入ってくれるとは思ってなかったから可愛いって言われんのは複雑だがそこは純粋に嬉しい……かもしれない。言ってはやらないが。
「ん」
「あ?」
「俺女じゃねぇし一応鍛えてるから、体の事気にしなくて良い。…お前の好きに動けよ」
両腕を涼の方に伸ばし、疑問の表情を浮かべた涼にそう言うと一瞬驚いたような顔をした後、額に手を当てため息をついた。
「時々イケメンになる俺の昴流……罪」
「…あ?」
「ほんとに…、後悔しても知らねぇからな?」
獲物を狩るような瞳に自分が映る。
ライオンに食われる兎になったような気分になってごくり、と喉を鳴らした。
…言い方もう少し考えた方が良かったかもと思ってももう遅い。
その後、別の意味で最後まで食われた俺がこの獣の絶倫っぷりを恨むこのになるのはまた別の話だ。
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