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「…で、そろそろ彼氏さんの所に行った方が良いんじゃない?私睨み殺されそう」
「そうですね。…そうさせてもらいます」
俺が出した料理をもきゅもきゅと頬張りながら涼を指差す梓さん。
そちらを見たら確かに涼は梓さんを睨んでいた。
本当に梓さんが言うように人を殺す勢いで睨んでたので、梓さんに軽く頭を下げ完成したばかりのケーキを持ってそっちに向うことにした。
「おっ、待ってました~!!」
「昴流ちゃん俺1番大きく切ってね」
「リウン、それは椿先生のだろ。嫉妬されても知らねえぞ」
「そうですね、呪い殺してしまいそうです」
「ぶっ…、すーのダーリン超こええ」
完全に出来上がってる大人組。この短い間でまたグラスの数が増えていた。
これ明日二日酔いコースじゃねえか?って位に。
…ケーキの大きさに関しては本当に涼が涼以外に1番大きいのを持っていったらその人を殺してしまいそうだったから、俺が大きいと思ったのを涼の皿に載せた。
「ん、昴流おいで」
ポンポンと涼が自身の股の間を叩いた。
その間に座れって言いたいのだろう。サイン通りにそこに座ると満足気に微笑んだ。
「昴流、あーん」
一口サイズにフォークで切ったそれを俺の口元に近づける涼。「あーん」って言った声が凄く色っぽくて、普段はなんとも思わないのに意識してしまって、中々食べれない。
「…食べてくれないの?」
食べれないでいると眉を下げ、残念そうにする涼。不覚にも可愛いと思ってしまった。
…嗚呼、もう…。酔うとタチが悪い。
恥ずかしい気持ちを抑えてそれにかぶりつく。作った自分が言うのもあれだが甘過ぎだと思った。
けど
「おいしい?」
「ん…、」
その甘さが涼と似ていて悪くないと思った。
「…昴流口にクリームついてる」
「…っ、ぁぅ、馬鹿…」
唇についた生クリームを指でとって、それをペロッと舐めとる。…その動作一つ一つに色気があって顔に熱が集まっていく。
周りはさほど気にしていないようであったが、俺は1人無性に恥ずかしくなって、その照れ隠しに飲み物が入ったグラスを手に取った。
「あ、昴流それ俺のーー…」
その手に取ったやつが俺のではなく涼のだと涼が気づいて止めるが時はすでに遅く…、俺は涼の飲み物ー…つまりは酒を口に含んだ。
その直後、喉に焼けるような熱さを感じ、頭がクラクラとして、俺は涼に体重を預けるようにもたれ掛かった。
「え、ちょ、ルウちゃん酒飲んだ?!」
「嗚呼」
「げ…、因みにそれ…」
「ロック」
「ですよね…って嘘でしょ…」
唯一俺が酒を飲んだ後のことを知っている愁が誰よりも早く俺の異変に気付き焦っているのが見えたが、そこで俺の意識は途絶えた。
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