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ー俺が心配って言ったけどお前の方が目立ってんじゃねぇかー
スカイツリーは夜景が良いらしいから夜にいくことになって、それまで浅草近辺で食べ歩きをして…時間が余ればその時に行くとこを決めて、時間を過ごすことにした。
…んだけど、視線が凄い、主に涼への。
「俺だけじゃねえって」
「…いや、ほとんどお前だ」
「…、…お前自分への視線は気づかないタイプ?」
「…いや、普通に分かる」
ガン飛ばされたりすることは良くあったから…視線には敏感な方だと思う。
「ガン飛ばす……昴流らしいけど俺が言いたい視線の意味とちょっと違う」
「む…」
「…まあ、昴流がこうだからちょっと安心はするな」
「…どういう事だよそれ」
「んー、昴流が天使ってこと」
いや、意味わかんねえよ。どうやってそこにたどり着いた。
「まあ、視線なんてさ気にせずに楽しもうよ」
「…そうだな」
「あ、昴流たい焼き食べる?甘いの苦手でもたい焼きくらいは食べれるでしょ」
「嗚呼、食べれる」
通りすぎようとしたところにたい焼き屋が有るのに気づいた涼の足が止まり、店員に注文をする。
俺だって、甘いものが苦手だからと言って食べれない訳じゃない。…苦手ってだけで普通に好きなやつもあるし。
「はい昴流ちょっと熱いから気を付けてね」
「ありがと…お前のは?」
出来立てのたい焼きを涼から受けとるが、どう見ても涼が買ったのは俺が受け取ってるやつだけ。…涼は食べないのか?
「ん?お前の食べるから良い」
「…っ、」
「ふふっ間接キスだね」
俺の腕をつかんで、たい焼きの頭にかぶりついた。あんこが見えるその食べられた跡と、涼を交互に見て、ワナワナと震える俺。
…そう言うこと言うなよ…、恥ずかしくて食べれなくなるだろ
「馬鹿…」
「クク、照れちゃって可愛い」
「言われてなきゃあ照れてねえよ…!」
回し食いなんて特に気にしたことねえのに、「間接キス」って言われたら、恥ずかしくて食べれなくなるだろ…。なんて乙女思考か俺は。
…そうだよ、今まで出来てたことなんだから出来るだろ俺。食べれるだろ俺。
「…たい焼きと何見つめ合ってんの?冷めちゃうよ?」
「…っい、今食べるし…!」
けど、いざ食べようとしたらやっぱり恥ずかしいのか勝って、食べれなくて。
そんなこんなで暫くの間たい焼き相手に格闘して、結局食べれることができたのはたい焼きがほんの少し冷めた後だった。
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