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その笑顔に内心少しビビりながらも、なるべく分かりやすくそして簡潔に質問の答えを言っていく。
「…最初は、喧嘩売られんのかと思って適当に流してたんだけど…体触られ始めて、…抵抗しようとしたところに、お前が来た」
「喧嘩、ねえ…。本当に分からなかったの?…この距離だよ?」
「…ぁ…、か、絡まれた時に壁に追いやられたことは何回かあったから…」
さっきの距離を再現する涼に、ドキッとして、脈が早くなっていく。どうしよう、涼に壁ドンされんのはすげえ恥ずかしい…。
「そう。…追い払えたと思ったんだがな…、俺が見逃していたとしてもお前が好意の目に慣れてないから大丈夫だと踏んでここで待たせたのが間違いだった。あんなに接触してくる奴がいるなんて…油断した」
「…ぁ…、ん…、」
「どこ触られた?」
涼に男に触られた方の頬を撫でられた。それだけなのにすげぇ嬉しくて、それに擦り寄った。心臓バクバク言ってる。涼に聞こえるかも。
「…はら、撫でられた」
「んー?ここらへん?」
「ぁ…っ、ふ…、」
腹筋をなぞるように撫でられて、背中がゾクゾクする。
外なのに、ただお腹を撫でられてるだけなのに、声が漏れちまう。
「後は?」
「…みみ…っ、耳舐められた…ッ」
「…どっちの?」
「ひ、ひだり…っ、ひゃぁ…ッ、んン…、」
耳たぶを甘噛されて、耳の形に沿うように舐められる。外だからやめてくれと思う反面、触られたところを涼に上書きしてもらえて嬉しくてたまらない。
「後は首だけ?」
「んっ、首だけ…っ、」
「…クク、可愛いなあ…、今日は素直じゃん、どうしたの?」
「…そういう目で、見られて、触られんのすげえやだった…気持ち悪かった…」
俺は男なのに、別に男が好きって訳じゃないのに男に性的な目で見られた。
涼以外にそういう目で見られて触られたことへの戸惑いと不快感。
それを無くしてほしかった。
「…おっと…」
「俺、ああいう目で見られんの、お前以外じゃ初めてで…訳わかんない…」
ぎゅう、と涼を思いっきり抱き締めて、胸に顔を埋める。涼の心臓の音を聞くとちょっとだけ安心した。
「…昴流…駄目、離して」
「なん、で…?嫌?嫌い…?女々しい…?うざい……?」
涼に拒絶されたことで頭が軽くパニック状態になる。こんなことで嫌々いってる俺が嫌になった…?
「違うから…そうじゃなくて…寧ろ可愛い…可愛いから駄目…。抱きたくなる」
そう言いながら口元を手で覆っている涼の顔はほんのりと赤くなっていた。…嗚呼、良かった。拒絶された訳じゃなかった。
「…だから今はこれで我慢して?」
「っぁ…ん、ふぅ゛、んンぅ…ッ」
首筋に舌を這わし、軽く噛んだ後、そこを強く吸われてチクッとした痛みが走る。あ、これ、キスマークだ。
「見えるとこにしたから言い寄られてもあそこまでは触られたりしねえと思う。…まあ俺がそんなことさせねえがな」
「…ん」
いつもなら見えるとこにすんなって怒るとこだけど、俺の事を思ってしてくれたそれに嬉しくてたまらなかった。…ヤバイ、顔ニヤけてるかも。
「…行くぞ。まだ夜まで時間があるからな」
「…へ、あ…っ?!てっ、手…ッ!」
「クク…、こうしたら誰もお前に寄ってこねぇだろ?」
俺の手を握って大通りへ足を進める涼に俺はされるがままついていく。
ただでさえ目立ってんのにこんなことしたら余計目立つ。なのに涼はそんなことは気にせず堂々と歩いてた。
恥ずかしくて頭パンクしそうだったけど、俺の手はそんな俺の思いとは裏腹に涼の手を強く握りしめていた。
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