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「昴流、決めた?」
「…んん…悩んでる」
アクセサリーショップで、沢山並ぶボディピアスを見て何を買うか悩み中。
いつも似たようなデザインを買っちまうから今日はあまり買わないデザインを買おうかなって思ったんだけどれが良いのか分からない。
凝ったやつにしたらちょっと女っぽい気がするし…。
「別に良いんじゃね?…あ、これお前に似合う」
涼が選んだのはリングと星型のキャッチをチェーンで繋いだピアス。そのチェーンには星とか、十字架のチャームがついてた。…何か、可愛らしすぎるような。
「お前なら似合うと思うけどなあ…、あ、ハートバージョンもあるよ」
…そうかなあ。
でも、俺よりもファッション関係は涼の方がセンスがあるからーというか俺はそういうセンス0に等しいから俺よりもないのはある意味凄いー、その涼が言うんだから合ってるのかな。
「…んー、じゃあこれにする」
「あっさりだな。もっと深く考えないで良いのか?」
「…お前が…、選んでくれたものだから」
俺にとってはそれだけで特別。だから買う、買いたい。
「…お前、狙ってる?」
「何を?」
「俺がお前にムラッと来るようなことわざと言ってんの?」
「む、むら…っ?!は?ん、んな訳ねぇだろ!!馬鹿か!」
俺はただ思ったことを言ってるだけで、別に涼をそういう方向に持っていこうなんて思ってない…。つか昼間っからそんなことしてたら俺の体力でも持たねえよ。それ以前に今外だし。
「小悪魔系天使…。そう言うこと言うの俺だけにしてね。食べられちゃうよ?」
「…んむ…、」
手を口みたいにして、俺の唇を挟んだ。
何をどう気をつけたら良いのか分からねえけど、そう言われなくてもお前だけだと思う。
だって涼は俺が1番大好きな人。他の人への想いとは別物だから。
「だから、その…む、む…むら…って来ること言うのはお前にだけだ。…分かったかよ」
「あっごめん、可愛すぎて途中から聞いてなかった」
「…んだと…」
お前が言い始めた事じゃねえか。
「悪い悪い、でも昴流が俺の事すげえ好きってのは分かったよ。嬉しい」
「っ…そ、うかよ…」
本当に嬉しそうな顔をして微笑み、頭を撫でてくる涼。その顔がすげぇ格好良くて、見んのが恥ずかしくなって目をそらした。
その後、最終的には涼が選んでくれた3つのピアスを買い、俺は買ってすぐにそれを付けた。
すぐに付けたのは涼が選んでくれたものだから今すぐ付けたかったっていう女みたいな理由。
「昴流昴流、ちょっと止まって」
「ん?どうし…ひゃっ…?!」
「嗚呼、ごめん、冷たかったか」
店を出てすぐに立ち止まるように言われ、言われた通りに立ち止まると首周りにヒヤッとしたものが。
その正体を確認してみると、黒色のジグソーパズルのチャームがついたネックレスだった。
「さっき見つけたから買った。ペアネックレスみたいでよ。チェーンの長さは調節してもらった」
シャツの襟ぐりを下げ、先付けたのであろう色違いでシルバーのそれを見せてくれた。
「嗚呼、店員曰くそれとこれ繋げれるらしいよ」
1度首からそれを外し、俺のと合わせて見せる涼。確かに、綺麗にはまっていた。
「…クク、耳まで真っ赤。そんなに嬉しかった?」
「……嬉しくないわけないだろ」
ピアスの次はネックレス。
大好きな人とお揃いなんだ。嬉しいに決まってる。
「…ありがと…」
「ん、喜んでくれて良かった」
3泊4日の東京観光。
嫌なこともあったけど、すげえ楽しくて、幸せな時間だった。
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