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新学期が始まっての俺の周りにあった1つの変化に俺は今心が挫けそうである。
「真助けて…俺泣きたい…」
『何、別れたの?』
そして、あの愚妹に助けを求める始末である。
別れてはない、つか別れてやるわけねえだろ。…いやでもちょっとそれに近いかも。
その変化っていうのは、やっぱり昴流関係で、
「最近つれない」
のである。
家に来いと休日誘ってもバイトで無理と言われ、放課後に理科室でいちゃつこうと思えばバイトやらスーパーにいかないといけないやら、とりあえず何かと理由を付けて俺を避けてる。いや、避けてるって言って良いんだろうか。メールはちゃんと返してくれるし、昼ご飯もちゃんと一緒に食べてくれる。
「かれこれ続いて1ヶ月だよ。昴流不足で死にそう…抱きたい…」
『そういう話私にしたくないって言ってた癖に』
「もうお前でも良いから聞いてくれよ…俺なんかしたかな…」
『昴流君に直接聞いたら?』
「聞いてるわ毎週のごとく」
けど昴流は「涼俺になんかしたの?」ってキョトンとした顔で返してくるだけ。
昴流は咄嗟に嘘をつくのは下手な所があるから本当になんで俺がそんなことを聞いたのか分かってない。
『じゃあしてないんじゃないの?』
「でも1ヶ月以上だぞ、怪しいだろ」
『じゃあなんで避けてるのかを聞きなさいよ』
「それも聞いた」
聞いだけどそれも「え、避けてないけど何で?」ってキョトンって顔されて終わった。
『じゃあ、何か隠し事してないか、とか』
「同文」
『……何か言いたいことがあるんじゃないのか、とか』
「同文」
どれも聞いたけど、全部同じような反応だった。
反応だったから俺は今お前に泣きついてるんだよ。腐女子の妄想力で理由わかるんじゃないかと思って電話してんだよ。
「俺もうすぐ誕生日なのに…その日もそうだったら俺干からびて死ぬかも」
『本当になりそうで怖いわ…。っていうかアンタの誕生日昴流君知ってんの?』
「多分知らない…」
昴流に誕生日を言った記憶はない。…嗚呼、こうなるんなら言っておけば良かった。今から言えば誕生日に家に泊まりにきてくれるかな。その日だけで良いから昴流で癒されたい
『誕生日知ってるならワンチャンあるけど知らないなら、本当にただ忙しいだけじゃないの?』
「…嗚呼…」
『…あんた昴流君居ないと駄目人間ね。良いネタになったけど。…もう少しだけ待ってみたら?』
「そうする…」
腐女子パワーも当てにならず、無音になった機械をベットに放り投げて横になった。駄目人間。本当にその通りだ。愚妹ながら良いことを言う。
「はあ…」
真っ暗な寝室に俺のため息だけが虚しく響く。
明後日は1年の中で1番大嫌いな日である俺の誕生日だ。
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