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「…で、ルウちゃんの色仕掛けもあり俺は退学にならなくて済みましたーありがとうございまーす」
「いろじ…っ」
俺と愁は陸上部への入部が決まり、その後は特に何もなく時は流れ、俺達は高校2年生になった。
最初は適当に過ごして、退学にならなければ良いや程度に考えていた学校生活だが、1年たった今、なんだかんだで楽しめれていて、今ではここにして良かったって思ってる。
「へー、陸上部に入部ってことは何とかなったんだな」
「椿が一瞬だけでも良いから週2で顔見せれば誤魔化してくれるんだってー」
「良かったじゃん」
「本当にね。退学になるところだった」
本当は最もな理由があれば部活は入らなくても良かったのだが、愁の場合、バイトを無理矢理突っ込んでるから無理というもので、学校からしてみれば「なら学校やめれば良くね?」って話で、元々俺らの存在を煙たがってた事もあり、下手すれば自主退学になるところであった。
涼に感謝。
「…あ、今年もルウちゃんとルイちゃんと同じクラスだ。やった」
「まじで?」
「…席は離れてるけどな。お前今年は他のやつの席取んなよ」
「え、取るつもりだけど」
「馬鹿なの?」
掲示板に貼られた学年・クラス別の座席表で俺らのクラスと席の位置を確認する。今年は4組。因にクラスは9組まである。
今年も席を奪います宣言をする愁。流石に今年は止めようか。
「魔咲、狼城の隣今年女子だから止めた方がいい。泣かれるぞ」
「別に泣かれても良いけど…じゃあ前か後ろ」
「諦めなさいって」
「…寂しい」
「はいはい」
メソメソと泣き真似をする愁をポンポンと撫でてやる。寂しいって柄でもないだろうに。て言うかお前授業中基本寝てるし良くね?
「起きたとき暇じゃん…」
俺は暇潰しか。
「…あ、で担任は?」
「……涼」
教卓の上に『椿涼』の名前を見つける。
俺と愁が固まってるから予想は出来てた。今年も涼に任せるだろうなあって。
「へー、じゃあ今年も朝の恒例行事が見れるのか」
恒例行事…。そんな風にお前は思ってたのか。そりゃあ、毎朝のようにしてますけど。
「俺はあいつが挑発してくるから乗ってやってるだけ」
「俺達のは演技で楽しんでるだけ」
「狼城のは良いとして、それが喧嘩って言うんだよ、魔咲…。見ててヒヤヒヤするんだからな」
「俺ちょっと分かんなーーい」
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