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ANOTHER STORY:In The Case of DAVILⅡ
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その変化は徐々に、そして確実に悪魔の身に起こっていた。
「愁、見せろ」
保健医は出張でおらず、誰も居ない…否俺と愁しかいないその部屋で、俺は治療用のベットに愁を押し倒して、そう言った。
昨日、愁が休んだ。それで放課後愁の所に行ったとき、怪我はないかと聞けば愁は笑って無いと答えた。
けれど、それに違和感を覚え今、こうして愁に迫っているわけである。
そもそも、違和感を覚えたのは今回だけじゃない。これで4回目。最初は気のせいかと思う程度だった。が、今回は確実に何かが"違った"。
思い過ごしなら良い。でも、それは確認しないことには分からない。
「…はは、やだなルウちゃん。俺大丈夫だって言ったでしょ」
「今お前の大丈夫は信用できない。見せろ」
「そこまで酷くないから。俺痛そうにしてた?」
何時もみたいにヘラヘラと笑う愁。
素ではない今の彼が何かを隠してるようにしか俺は思えなかった。
「大丈夫なら見せれんだろ。見せろ」
「ちょ…っ」
愁のズボンの右ポケットに手を突っ込んで折り畳み式ナイフを奪って、刃を出さずにそれを愁に向けた。この位しないとずっとしらを切られそうだったから。
「服これで切るか、脱ぐか選べよ」
「…マジかよ…切るのは勘弁、分かったよ。お前には敵わない」
諦めたのか、無表情になり小さくため息を吐いて、プチプチとワイシャツのボタンを外していく。
ワイシャツを脱いで、下に来ていたTシャツも脱ぐ。
その下にあった惨状に俺は絶句した。
肌色が見えなくなるくらいにある大量のその痣は、俺が知っている限りで1番酷い物だった。
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