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「良いよ、そういうの」
酒を飲みながら「要らない」と軽く手を振られ、頭を上げる。
「それよりワンコ連絡先」
「わん…っ?!」
「連絡先知らないと不便だろ」
携帯を取り出して操作し、自身の連絡先を表示する。
いや、それは分かるんだけど何でワンコ。
「お前あれだろ?狂狼。魔咲がどんな存在かって聞いたときの答えで分かったよ。あんな回答じゃ、そりゃあ"悪魔の女"って言われるわ」
…成る程、その名前知ってたからワンコか…。
「ワンコ、早く」
催促され、ズボンのポケットに入っていた携帯を取りだし、俺も連絡先画面を開いてお互いの連絡先を赤外線で交換した。
「じゃ、俺がバイトあるときは魔咲を送って、何か有ったらお前に連絡するわ」
「…あ、はい、お願いします」
「ん。…嗚呼、一応確認するけどワンコ、お前どうするつもりなの?」
「と、いうと?」
「あいつを守るってのは、"あれ"が起こったら毎回助けにいくってことなのか"1回で終わらす"って事なのか」
「…後者のつもりでいます」
あの人を捕まえることが出来るのが1番良い結果なのだけれど、上手く行くとは限らない。だから幸仁さんと吏さんにも協力してもらうつもり、少しでも可能性をあげるために。
「…んじゃあお前に連絡するついでにサツも呼んだ方が良いな」
「それは桂木さんの判断に任せます。俺が呼ぶつもりでいるので」
「ん、りょーかい」
「昴流ーオーダー入ったから戻ってきてー」
「あ、はい!」
優さんに呼ばれ、桂木さんの方を見る。俺が話したかったことは話せたけど、もしかしたら桂木さんがまだ聞きたいことがあるかもしれないと思って。
「嗚呼、良いよ良いよ。ある程度は理解したから。気になったことあればメールするし」
「ありがとうございます」
「…嗚呼、そう。1つだけ」
「…はい?」
椅子から立ち上がって、桂木さんに軽く会釈をしてカウンターに戻ろうとしたら呼び止められ、足を止め桂木さんの方に顔を向ける。
「腹減ったから何か宜しく。後酒同じの」
何かと思ったらオーダーかよ。
「…えっと、メニュー表持ってきましょうか?」
「良い、お前がおすすめなの作って」
「…かしこまりました」
「5分以内な」
「無茶苦茶な」
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