アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
、
-
「どうするって言っても、逃げれはしねえんだけどな…よいしょ」
「…っい゛…ぁ…ッ」
急展開に呆然と立ち尽くしているババアをよそに、俺を壁にもたれ掛かるように座らせ、テキパキと俺の服を脱がして、怪我の具合を確認していく。
「あー、すげえなこれ。1度病院に行った方が良いな」
「っは…、零痛い…」
「そりゃあ悪かった」
1番内出血が酷いところを触られ、激痛で顔が歪む。痛みを訴えるとパ、とすぐに零は手を離した。
「…なんで、零ここに居んの」
痛みに耐えながら先からずっと思っていたことを零に聞くと「だって俺帰ってなかったし」とサラッとカミングアウト。
…いや、帰ってただろ…?
「詳しく言えば帰ったと見せかけて影で見てたんだよ。ワンコの指示で」
「昴流?」
「そ、俺が送ったときに遭遇したらその場に俺がいたらその時はお前は怪我をしなくてすむけど、次があるからそこには居ないで欲しい、とかしょっぴくための証拠集めとかそういうのぶっ飛ばしてるから少しでも何か欲しいからやり取りを撮れ、とかよ」
…嗚呼、てことはさっきのは録画の音だったのか。
「…で、その昴流は」
「あいつならもうすぐ来るんじゃーー」
「愁!!」
「…思ったよりも早いお着きで」
急いできたのか息を切らせて、バタバタと足音を立てながらリビングにやって来きた話題のワンコ。
そのワンコは俺の方…俺の怪我の具合をみると零の方をキ、と睨んだ
「俺酷くならない内に止めてくださいって言ったでしょ」
「いや、難しいこと言うなよ、録画しろ、サツを呼べ、サツにサイレン鳴らさずに来るように言え、サツがここの近くに来るまでは止めに入るなエトセトラ。お前どんだけ俺に細かーく指示したと思ってんだこれが限界だ」
「…じゃあもっと早く警察呼べばよかった」
「んな無茶な…」
…凄いぞ昴流。あの零が苦笑いをしてる。どんだけ細かく零に命令していったらそうなるんだ。自分が関係してることだってのは分かってるけど良いぞもっとやれとか思ってしまった。
「…嘘、ただの八つ当たり。俺の言う事を聞いてくれてありがとうございました」
けど、直ぐに自分の言ったことを訂正して、頭を下げてしまった。何だ残念。もっと困らせてあげれば良かったのに…。
「ん、良い子良い子」
それに対し、昴流の頭をなでこする零。
…これ絶対零、昴流の事犬だって思ってるわ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
262 / 1113