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「お前は馬鹿なんですか?蹴り飛ばすなりしなさい」
「首絞められるくらい別に大丈夫だー…痛い、ほっぺ痛い!」
「何が大丈夫って?」
「ワンコのお父さん怖いわー…。もぎ取る勢いで頬つねるやつ初めて見た」
「はは…」
病院で手当てを受ける俺と昴流。
昴流はお父さん…北斗さんに怒られ中。涙目で頬を引っ張る手をぺちぺちと叩いてる。それを見た零が隣で北斗さんには聞こえない声でそう呟いた。…うん、俺もちょっと怖いと思った。頑張れ昴流。
「それよかお前平気?腕折れてたんだろ?」
「バイトに支障出るから平気じゃない」
「バイトじゃなくて自分の心配しろ」
俺の左腕はレントゲンをとったらヒビが入ってて、ギプスをはめられた。利き手じゃないだけまだ良かったけど、バイトに支障が出るのは俺にとっては死活問題。
「ま、不便があったら俺が店長にかけやってやる」
「まじ?ありがとゼロちゃ…ひ…?!」
後ろから急に脇腹を擽られ、バッと振り返るしてやったりな笑みを浮かべる吏さん、と吏さんの後ろに幸仁さん。
「もー、吃驚しましたよ」
「めんごめんごー。腕折れてんのそこだけ?」
「あ、はい。あとは折れてなかったです」
「良かった良かった!あ、零ちゃん久しぶり」
「どうも」
親しげに零に話しかける吏さん。それに軽く会釈をする零。……知り合いなの?
「コウ繋がりなのと、仕事上ね!」
「幸仁は良いけど仕事上なのは伏せてくれません?」
「昔の事なんで」と嫌そうな顔をする零。お前やっぱ元ヤンか。
「それより、何で幸仁さん?」
「あ?俺と幸仁従兄弟なんだよ」
「へ?へー……」
従兄弟……そう聞いて2人を見てみると……確かににている部分がある。
世界って狭いなあ……。
「昔は、『ゆきにいゆきにい』って可愛かったのに何で今はこうなったんだろうな」
「やーめーろ。過去の話はすんな」
幸仁さんをゆきにいって呼ぶ零……想像できない。
「愁今度見る?写真。確かアルバムがあったはず」
「人の黒歴史を広めるのは止めてくれ…。あー!そう言えば幸仁俺のスマホいつ返ってくる?」
「…ぶっ」
あからさまに話をそらした零に耐えきれず噴き出す。零必死になりすぎ。そこまで必死だと逆に見たくなる。
「幸仁さんまた今度見せて」
「はあ?てめえ魔咲…。幸仁まじで要らねえ事言うなよ」
「あーはいはい。携帯今日中には返せねえから後で別のを貸す」
「ガラケーだったらぶん殴る」
「そこまで鬼じゃねえわ俺だって」
「じゃあ写真も見せんなよ」
「それは分からん」
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