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放課後、今日は部活がある日なのでグラウンドに行き400メートルの練習。
他の人もいるから涼とずっと一緒に練習…と言うわけにもいかずマネージャーさんにタイムを測って貰う。
「60.24」
走り終わったのと同時にタイムを知らされ、そのタイムをマネージャーさん…3年の礒辺桐華さんが紙に書き込んでいく。
それをスポーツドリンクを飲みながら横からジイ、と見る。
「…それ遅いの?」
「初めてにしては速い方。ペースとかフォームに気を付けたり、もう少し足を鍛えたら頑張れば50秒近くになるかな」
「へー、50って速いの?」
「エースレベル」
「ふーん」
それって速いのかな。…エースなんだから速いか。
「それより、狼城君最初と最後力抜いたでしょ。最初と最後肝心だって何度も言ってるわよね?」
「あう…や、痛い…っ」
ベシベシとシャーペンで俺の額を叩いてくる。桐華さんは俺を怖がらないから話しやすくて良い。痛いことは良くしてくるけど。
「次はちゃんと走った記録測らせてよね。手抜いたら1キロ走って貰うわよ。勿論秒制限付きで」
「…鬼かよ」
「嫌ならちゃんと走りなさい。はい準備して」
「もうちょい休憩したい」
「息全然上がってないから大丈夫でしょ。ほら速く」
「…ひぅっ…?!」
尻叩かれた。酷い。鬼。
「56.87。やれば出来るじゃない」
「んぅ…」
もう1回走って出た記録は最初よりも良くて、桐華さんが頭を撫でながら褒めてくれる。…うーん、飴と鞭。
「次からは最初から50秒台出しなさい。走らせるわよ」
「とーかさんお、に゛…ッ?!」
「誰が鬼って?」
「…オニジャナイデス」
「そうよね」
頬思いっきり引っ張られた…。怖い。桐華さん怖い。怖がらないでいくれるのは有り難いんだけど、逆に俺が桐華さん怖い。優しくして俺に。もっと飴をください。
「それはワンコ次第ね」
「わ…っ?!」
「なんか、狼城君って、狼ってよりワンコだと思って。可愛い可愛い」
「すっげー複雑」
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