アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
、
-
「んぁ…ぁっい、」
「…声出さないで」
「や、ぁぅ…む、り…っ」
医務室に運ばれた俺は涼にふくらはぎのマッサージをしてもらった。
声出すなと言うけど、痛いのと気持ちいいので出てしまうんだよ。
「ぁぁ…っ、そこ…」
「…~っ、はいはい」
「っは…ぁ、涼うま、ぁ…っ」
「…俺の股間に打撃を与えるな…」
「ぁっ、う…?」
「…何でもない、終わり」
マッサージを止めるとふくらはぎに湿布を貼られた。
涼の顔がほんのりと赤いのは多分気のせい。
「走れるか?」
「俺乗るのだから平気」
「ならいい、頑張ったな」
「んっ」
触れるだけのキス。これがご褒美でも良いと思ったけど、泊まりのご褒美も後で貰おう。
「お前超可愛かった。来年も400出てね」
「…辛いからちょっと…」
「お願い、昴流一杯撮りたいから」
涼のお願いに勝てたことは1度もない。
今回も…負けてやるよ。出てやるよ。
「ふふっ、やった。…嗚呼、そうだ、ここら辺に居た生徒がさ『きゃー狼城君はやーい!格好良いー!』とか『"最恐の不良"じゃなければ声かけてるのにー!』とか、お前の事でワーキャー叫んでたんだよね。お前の可愛い姿を撮れたのは良かったけど…そういうの狙った?お前去年は真面目にしてなかったよな」
は…?狙う?この言い方からして女子の視線?いや、そんなこと考えてなかった。
「とーかさんに練習メニュー地獄化するって脅されてたのと…」
「と?」
「えっと…」
褒美が欲しかった、とか今言わない方がいいかな…。…でも後から言っても今言っても一緒だよね。…つか今考えてみたらご褒美頂戴、とかすげえ図々しい…。
「…本当に狙ってたの?」
悩んでいると冷たい声が聞こえてきた。怒ってる。否、それだけじゃなくて不安も混ざってる。…けど、ご褒美頂戴も頂戴で怒られるかも…。そう考えると、それを言うことができなくて、また誤解が生まれる。
「昴流は年頃の子だもんね?女の子の方が良くなっちゃった?」
「え?」
どうしよう、違うのに…何処から訂正していこう。
「えっと、そういう理由じゃなくて…ていうか女子なんてどうでも良いし…俺には涼だけだから…」
「じゃあ、何で言ってくれないの」
「…だって、図々しい…かも…」
「は?」
「~っ俺!頑張ったら涼にご褒美貰いたかったんだよ…」
口に出したらどれだけ図々しいことを思っていたのかが分かってしまって、カア、と顔に熱が集まっていく。
「…そう、どんなご褒美が欲しかったの?」
「…っ、今週、涼の家に泊まりたい…」
「それいつでもできるじゃん」
「…っ、涼と居たいんだよ!」
まったりとした時間を過ごしても良い。涼が激しいプレイを強要してきても良い。何でも良いから涼と居たい。
「…可愛すぎ…やばぁ…」
「っにゃ…?!」
冷たくなくなった、いつもの声に戻った涼に抱き締められる。
「良いよ、ご褒美あげる。…疑ってごめんね」
そこまで俺は気にしてないんだけど涼が先の事を謝る。
「昴流は俺のなのに周りがワーキャーしてんのがムカついて、お前に当たった。悪かった」
「…気にしてない」
だってそれは涼の独占欲、なんだろ?
なら怒らない。ていうか嬉しい。
「ふふ、涼の1番は俺だな」
それを実感できるんだから俺は幸せだよ。
「お前の1番は?」
「涼だけ。涼が1番…!」
「クク、そうか」
嬉しそうに笑って俺の頭を撫でる。
俺はそれに擦り寄って、暫くの間涼の隣に座っていた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
279 / 1113