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翌日は快晴でお祭日和。
着方が分からないから涼に浴衣を着付けてもらって、履き馴れない下駄に転けそうになりながら、屋台を見て回る。
「涼、あれ何」
「んー?あー、林檎飴だよ。見たことない?」
「ねえな」
飴でコーティングされた何かはどうやら林檎飴と言うらしい。林檎飴ってのは聞いたことはあったけど…あんな形なのか。
「俺祭行くの初めてだからそう言うとこでの食い物はわかんねえ」
「なるほどね、…食べてみる?林檎飴」
「美味しいの?」
「俺も食べたことはないからな…1つ買って2人で食べる?」
「ん」
「じゃあ、ちょっと待っててね」
林檎飴の屋台前に並ぶ列の後ろに行き、5分後に戻ってきた涼に林檎飴を渡される。
…今更なんだけどこれどうやって食べるんだろ…?
「普通は持ち帰って切ってから食べるらしいぞ」
「…じゃあ旅館に戻ってから食べる」
「そうだな」
林檎飴って帰ってから食べるもんなんだな…。その場で食べないなんて変わってるな。
「…あ、わたあめ食べてみたい」
「…何個?5個くらい?」
「えっ」
「昴流がわたあめ食べる姿絶対可愛いからいくらでも買ってあげる」
「えっ、えっ…」
ありがたい話だけど…俺そんなに要らない…どんな味か気になっただけだし1つで良いよ…?
「ざーんねん。1つね、袋に絵ついてんだけど何れが良い?」
子供向けアニメと思われる何種類かの可愛らしいイラストがプリントアウトされた袋。されてないのはないみたい。…まあ、絵なんて何でも良いけど。
「そういうと思った」
1番手前にあったそれを取って、お金を払うとクルクルと袋を縛っていた輪ゴムを取ってその袋を渡してきた。
「ありがと…。これ袋から出して食べるべき?」
「好きなようにして良いんじゃない?」
じゃあ、袋にいれたまま食べよ。落としそうで怖いから。
「ん…砂糖だな」
わたあめって言うくらいだからまあ、そうなんだけど、思ってた以上に砂糖。
砂糖がふわふわになった感じだ。
「無理そう?」
「いや、言うほど甘い訳じゃないから大丈夫。…ん…っ」
問題があるとしたら凄く指にベタつく事だ。
ベタベタすんのが嫌で指を舐めると、口の中に甘い砂糖の味が広がった。
「…えろ可愛い…はぁ…わたあめありがとう…」
「あ?何?俺食べ方変?」
「何で?超可愛い」
俺が食べてるのを見ては、ため息を漏らし、頭を抱える。食べ方が変って訳じゃないのは安心したけどちょっと怖いからやめて。
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