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「はあ、過激化…ですか…?」
「嗚呼、長期休みになると、な。気をつけろよ」
バイト中、仕事終わりの幸仁さんと吏さんが珍しく優さんの店に来て、酒を飲むついでに俺に注意を促した。
どうやら、夏休みということもあり、不良集団の行動が過激になってるらしい。
そこに俺を恨んでるやるがいないという保証はない…だから気をつけろ、というわけだ。
俺が喧嘩をやめたといっても相手にとっては知ったことじゃないからなあ…。
「昴流ちゃんにそれを言いに来たのは理由がそれだけじゃなくてねー…本当に"そういう目的"で集まってる連中がいるんだよね」
「…そうなんですか?」
「嗚呼、昨日暴れてた奴らがお前を探してたから間違いねえ」
「族っぽかったよねえ」
「族…?」
「お前心当たりねえの?」
族…んなやつに喧嘩売ったことなんてあったっけ…。
…嗚呼、あったかもしんねえ。
「武装集団とやりあったことが何度か有りました」
「ビンゴだな」
「ビンゴだね」
「お前見境なくやりすぎ」
「…すいません」
その節は大変反省しております。
「マジで気を付けた方が良い。過激派の行動は俺らでも予測できねえのがある」
ー今度こそお前死ぬぞー
「っ…」
その一言に心臓が跳ねる。
「てめぇの命が"1人"のモンじゃねえって自覚を持てよ」
それを意味するのは"涼"の存在。
…分かってる。俺が1人で突っ走るのはもう絶対にしたらいけないことだって事。
「もしなんかあったら誰でも良いから連絡を取れ」
「…っす」
「というか、俺らが良いって言うまでこまめに誰かと必ず連絡を取ることをすすめる」
「外出するときと家に帰ったときは特にねー」
「…そこまでやらないといけないですかね」
「携帯を取られたときのためにー」
「つか、そうしてくれた方が助かる。もしもの時に場所特定すんのに時間かかるからな。早めに知りたい」
「なるほど…」
そっか、助けを呼ぼうにも呼べないもんな。
…あれ
「場所特定って難しいんですか?」
「場合による」
「スマホで一瞬で…」
「無理」
「スマホで探すんならそこに携帯があって電源が入っててかつ位置情報がオンになってたらナビサービスを使えば一発だけどね。有料だけど」
…待って俺ちょっと怖くなってきた。
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