アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
、
-
「吉柳君!ほんっとありがとう!」
「今度から自分で誘えよ?そんだけでこいつら怒らねぇから」
「うん、本当ありがと…!狼城君ふわふわしてて可愛い…可愛いよー…」
「はは、それは良かったな」
「…愁、手離せ。聞こえない」
「聞こえなくて良いんだよ」
店につくなり、女子に話しかけられる吉柳。
その会話を聞かせまいとするかのように愁が俺の耳を塞いできたので会話は聞こえなかったが、そいつが嬉しそうにしてんのは表情で分かった。
「ろ、狼城君…!その、今日は来てくれてありがとう…」
「…?ん」
ちょっと俺を怖がってるようにも見えたけど、吉柳と話してたそいつが、愁の手から耳が解放されると話しかけてきた。
何て返したら良いのか分からないから適当に返す。
「狼城君、その服…」
「あー?何?変?」
俺が着てんのは薄い水色のもこもこしたパーカーと、ぴっちりとしたズボン。両方涼が選んだやつ。
俺よりもセンスのある涼が選んだ服だから変ではないと思うのだけど…少し女っぽかっただろうか。
「う、ううん!似合ってるよ、可愛い…っ!」
「おー…?」
それは喜んで良いんだろうか。
「ルウちゃん、ほら立ってないで椅子に座るよ」
「え、ちょ…っ」
まだ俺と話したそうな女子を無視して、愁が俺の腕を引っ張って椅子に座らせる。そして吉柳も椅子に座り、俺は2人に挟まれる形になった。
密着しすぎなのは多分気のせいだ。
「ルイちゃん、音楽ってどうやって流すの?」
「あー、えっとこの端末から選んで流す」
「へーそうなんだ。ルウちゃんどれにするー?」
吉柳から端末機を受け取ると、現在熱唱中の奴の歌声をBGMに曲を漁り始めた。
横から見てみるが、思ってたよりも曲数が多い。
「1曲目何が良い?高音?低音?J-pop?ロック?V系?ボカロ?洋楽?」
「何でも良い」
俺は音楽にあんま興味ねぇんだけど、周りが色んなジャンルの音楽聞いてるから、その中の隣で聞いたことがある曲ならどれでも歌える…と思う。
嗚呼、でもボカロはあまり歌いたくないな…。要さんがボカロ聞いてたんだけど、その聞いてた奴凄い音高かった。短かったら大丈夫だと思うけどあのキーをずっと出すとなると絶対喉痛める。
「じゃあ、これはどう?」
「あー、良いんじゃね?」
愁が指差したのは、良く兄貴が聞いてる歌手の歌。ちょっと音は高いけどこれなら歌詞覚えてるし歌えそう。
「ん、決まり。ルイちゃん、決まったらどうしたら良いの?」
「決まったら予約して。…なあ今何曲予約入ってんの?」
「今は何もない、聞く専の奴が多いからさ」
「だって。すぐ歌える」
…ほー、良く分からんが、予約ってのをしたら歌えるんだな。カラオケってすげえなあ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
356 / 1113