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兄貴を話のネタにしながら、何とか野菜と鶏肉を切るところまで出来た。次は炒めていかないと駄目なんだけど……
「この後どうすんの?鍋にぶっ混めばいいの?」
「いや、待て。シチュー独特のあの色を出すためにルーを先に溶かしてから入れるんじゃないのか?ほらおでんみたいに味を染み込ませるように…」
「あー、なるほど」
納得してるところ悪いけど全然違います。おでん要素は要りません。つか作るのはおでんじゃありません。
確かに炒めなくても別に構わないけど先にルーはいれません。
「…俺が炒めとくからお前らはサラダ作って」
まだ手をつけていない野菜を指差す。こんくらいならこいつらでも包丁無しで出来る…筈だ。
「了解ー」
「ちゃんと洗えよ」
「はいはい」
野菜を洗い始めたのを確認してフライパンに火をつける。
これで安心して出来ーー…
…おい、嘘だろ。
「何でレタス1枚丸々皿に入れてんだよ」
「えっ」
「そうじゃないのか?」
今度はそう来たか。もうやだこいつら。
手で千切るなりして食べやすい大きさにして下さい。1枚丸ごと出てきたことなんて無いだろ。出てきたら吃驚だよ。
「あー、そういえばそうだったっけ」
「そんな気がする」
気がする、じゃなくてそうなんです。
「…時間内に完成する気がしねぇ」
料理でこんなに疲れるなんて初めてだわ。
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