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「じゃあ、好きなこととか得意なことは?…趣味でも良いよ」
「ん…」
何があるかな…。科目に縛られてなくてもピンと来るものがない。
ゲームはするけど好きってほどじゃないし、漫画や小説も読んだりするけどゲームと同じような感じ。
得意なものは強いて言うなら家事…になんのかな。でも家事を生かすとなると難しい。
「お前基本何でも出来たな…逆に難しい質問になったか」
「…ごめん」
「嗚呼…責めてるんじゃないよ。ただ、昴流はちょっと考えすぎかもね。『どっかの大学』って紙に書いてた奴いるくらいだし…大体の奴は適当だよ。まあ希望だし」
「…それは分かってるんだけど…」
希望だからいくらでも変えられる。
でも、書こうと思ったらそれで良いのかってまた振り出しに戻ってしまう。
例え適当でも書けるってことはそっちよりこっちの方が良いだろって線引きができてるからで、それができているのが羨ましくもある。
「…昴流は欲が少ない子だもんなあ…だから余計に難しいのかこういうの」
「りょうは、どうやって決めたの」
「あ、俺?何となくかな。行って損はないだろ程度。仕事する気にはなれなかったし」
「…ふーん」
そういう考え方もできるのか。どちらかと言えば面倒じゃない方を残す…どっちも同じくらいかなあ。
「教師としては昴流に進学の道に言って欲しいよ。そりゃあ教える側だしな。…でも俺個人としては昴流がしたいことをすれば良いと思ってる」
「…そのすることがない」
「色んなことに触れる機会が少なかったのがここで裏目に出ちゃったか…。…昴流は俺が進学した方が良いって言ったらするの?」
…どうだろう。俺1人で考えてたらどうすれば良いか分からないから、頷いてしまうかも。
「まあ、でも悩むくらいなら現段階は進学の方が良いかもな。受験シーズンが近づいてきても行きたい学校がなかったら1年ゆっくり考えるか就活に切り替えるか選べば良い。自分が納得しないで就職の方に行ったらすぐ止めちまうぞ?色んなとこ転々としてたらそれこそ先がきつくなる」
教師が言うことだからか、経験者だからか凄く説得力がある。
…うーん、そうだよな。就職選んでそうなったら本末転倒だよね…。
「じゃあ、一応進学ね。第2希望は就職にしとくか」
「…ん」
「大丈夫だよ昴流なら。俺も一緒なんだから」
「…うん」
ちゃんと決めれる自信無いけど、涼が一緒に考えてくれるなら…決めれるかな。
「まず、模試を真面目に受けることから始めようか。お前のレベル分からないし」
「…わか、った」
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