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それから特にこれといったことは無く迎えた2学期最後の登校日。
今回は珍しく愁もサボらずに愁終業式に参加。…式の間爆睡だったけど、来ただけましだ。
式が終わって教室に戻ると、休憩時間を挟んでから大量のプリントを配り、その中の長期休みでの注意事項のプリントを涼が読み上げていく。
…愁、早速紙飛行機折っちゃってるよ。
それで読み終わると俺らにせめて始業式だけはちゃんとするようにと形だけの注意をする。…嗚呼、違った。形だけなのは最初だけで、後からの注意混じりの愁と涼の口論とも言える会話はマジだった。
周りが俺と琉生を見始めたところで止めに入るのも2年間続けてたら見慣れた光景だ。曰、俺らのやり取りは他の生徒たちの間では名物と化しているんだとか。
「…まあ、というわけで羽目を外しすぎないように。なにか質問は」
「せんせーはークリスマス誰と過ごすんですかー?」
「彼女さんとですかー?」
そして言うことが終わると何故か始まる意味のわからない質問タイム。
これも俺が1番最初につけたキスマークを堂々と見せびらかしたあれから恒例になった質問。しかもその質問にいちいち涼が答えるんだから本当性格悪い。
俺は認めない。こんな質問が当たり前になってるだなんて。
「クリスマスは残念ながら仕事があるんですよね。…だからその前の休みの夜恋人で癒されようと思います」
「…っ」
「「「キャアア…!!」」」
俺の方を周りには気づかれないようにちらりと見ながら「夜」を意味深に強調して言うと、女子から黄色い声。
俺も一緒になって叫びてぇよ。出るのは黄色い声なんて可愛いもんじゃないけどな。お前の口を塞ぐために叫びたい。何なんだこのプレイ。
「皆さんも誰と過ごすかは自由ですがくれぐれも問題は起こさないように」
「先生も恋人泣かせないようにしてくださいねー」
「…嗚呼、そうですね。寂しがって泣いちゃうかもしれないので気を付けます」
ー泣かねぇよ!!ー
声に出せない代わりに胸のなかで思いっきり叫ぶ。
何だよ「寂しがって泣いちゃうかもしれないの」って。俺そんなことで泣いたことねぇし。泣くとしたらお前がなかせてくるからで…ああ違う、そんな話はしてない。俺は何も言ってない。
ぎっ、と涼を睨むとそれに気づいた涼がクスリと笑って「それじゃあ質問はここまで」と打ち切る。
そのまま大掃除に入り、机を運び各自の掃除場所へ向かう…そのすれ違い際で
「昴流顔真っ赤で超可愛くて食べちゃいたくなった」
…と、耳元で囁いて最後に急所を突いてこられまた叫びそうになった。
『涼のばか!!ε=(●`皿´●)』
…まあ、気が済まないからその衝動をメールでぶつけたやったけど。
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