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「…改めて見るとでかいな極道屋敷」
「何度も見たことあるけど存在感ヤバイよなあ…」
着いたそこは2度目だが何度来ても慣れそうにないほど大きくて、門の前で4人で「はー…」と吐息を溢した。
『はーい!どうぞ』
門の前につけられていたインターホンを押すと元気な真さんの声が聞こえ、門を潜り庭を通り抜け玄関へ。
扉を開けるとずらあっと並ぶ靴を邪魔と思わせない大きな玄関。
「やべぇ。本当は組長なんじゃね?椿先生の叔父さん」
「普通の人だって…」
俺も何の仕事してるかは知らないけど…。
「昴流くーーーん!!!」
「えっ、わ…っ?!」
「っ、と…」
前来た記憶を頼りに廊下を歩いていると、ひょっこりと影から姿を表したそれが俺に飛び付いてきて、驚いてバランスを崩したところを兄貴が受けて止めてくれた。
俺を君づけで呼び、かつ飛び付いてくる人なんて1人しかいない。
「真さん危ない」
「あらごめんなさい?…嗚呼…可愛い…ぷにぷにぃ…」
「うみゅ…」
すりすりと肌触りの良い枕にするように頬擦りをしてこられる。何だろう、この犬とか猫とかと思われてるような感じ。
「昴流、この人は?」
「んぅ…、りょ、の妹さん」
「初めましてお兄さんとお父さん。椿真です」
挨拶するのは良いけど俺の頬を伸ばしたり揉んだりしてる手を止めてください。
「美形一家ね…お父さん若くない?え、30?」
「兄さんとほとんど歳同じじゃんそれ」
「お世辞が上手ですね。今年で53です」
「うっそ?!!え、全然見えない…私の母と父もその位だけど…えっ、え…本当に?」
「え゛っ」
それには俺が吃驚。もっと若いかと…あ、でも涼の年齢を考えたら若くても50代になるよね…。
細胞の神秘…。涼のお父さんとお母さんがその年齢であんなに綺麗なら涼もその年になっても若く見えるんだろうか…遺伝って凄いな。
「私昴流君の家の子になりたい…毎日萌…」
「…もえ…ですか?どういう意味か分かります?」
「burning…のことじゃねぇか?」
「毎日火事…?」
「親父、彗そっちのじゃねぇ」
「あああ…!!昴流君がピュアッピュアなのはお父さんとお兄さん譲りなのね…!ありがとうございますありがとうございます」
急に手を合わせて父さんと兄さんを拝み始めた真さん。それの意味がわからない俺らは首を傾げ、唯一分かってるらしいアニキはゲラゲラと腹を抱えて笑う。
どうやら兄貴は椿家の言葉を理解出来るらしい。俺にも教えてくれ。
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