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2人が言い合っている内に10分間休憩はもうすぐで終わりそうな所を時計の針が刺し、俺らは教室ここだし大丈夫だけど舞那ちゃんが始業に遅れたらまずいんじゃないかと思って服を引っ張って時間を教える。
舞那ちゃんは慌てて教室の掛け時計を見て、「嘘でしょ?!!」と驚きの声をあげた。
「あああ!もう!!!先輩のせいで思ってたよりも時間掛かったじゃん!!」
「知るか!!」
それで時間のことでまた言い合う。「お前が話を切り上げれば良かったんだろ」、とか「先輩がサボるなって言ってるのに聞かないのが悪い」とか。
それを仲良いなぁと思いながら眺める。仲が良いのは良いことなんけどそうやって再開させたらどんどん時間が…。
「チョコくれないんなら部活行かない」
ぷい、と「部活に来て」と言う舞那ちゃんにそっぽを向いて俺の肩に顔を埋めうりうりとしてくる愁。
お前今年も一杯チョコ貰ってるじゃん。どんだけチョコ好きなのお前。
毎度のことながら菓子のことになると凄い執着だ。
「チョコへの執着やばい」
「菓子は俺の主食」
「不健康な食事ですね」
「五月蠅ぇよ」
菓子が主食って。菓子はおかずではありません。
2人の会話を聞いてて思わず心の中で突っ込む。
「ちゃんとしたおかずも食べないと駄目」
「あいたっ」
愁にデコピン。愁の場合は兄貴と違ってバイト先で貰った売れ残りの弁当とか、カップ麺だけじゃなくてそう言うちゃんとしたもの食べてくれてると思うけど、菓子が主食って言ってしまうあたり心配。
「愁倒れんのはやだ…から」
「…あん、可愛い。大好きルウちゃん。お菓子以外にもちゃんと食べてるから安心して?」
「ん…っ」
愁が額にキスしてくる。
そんなことしないで、安心したいからまず菓子を主食にするのだけは止めて下さい。
「これで付き合ってないって凄いですね」
「千歳ちゃんそれは気にしたら負けだ。あれだ犬猫のじゃれ合い」
「嗚呼、確かにぽいですね」
愁にキスされるのと愁の髪が首に掛かる擽ったさで身をよじらせる。
そんな光景を眺める2人の目が飼い猫とか、飼い犬を見ているようなそんな目だった。
「…あ、え、ちょ本当時間やばくなって…!!あああ、はい先輩」
「え、何あったの。やった。ありがとちー」
「狼城先輩にあげて先輩にあげない程鬼ではないですよ~…。あ、吉柳先輩もどうぞ」
「さんきゅー。来月返す」
ふともう1度時計を確認した舞那ちゃんが危機感を持ったのか慌てだし、本当はちゃんとあったらしいチョコの箱を愁と琉生にささっと渡す。
2時間目まで後1分。冗談抜きで危ない。
舞那ちゃん確か教室俺らの2階上だったはず。
「先輩はちゃんと来てくださいね。椿先生愚痴ってましたよ~!!」
「良い情報ありがと。最高に気分良いわ」
「…もう!!兎に角来てくださいね?!!」
「はいはい」
本当に遅刻ギリギリな時間になってしまったからか愁の言うことに先みたいに言い返すことはせず、走って教室を後にする。
舞那ちゃんかなり足速くて直ぐに見えなくなった。
流石マネージャー兼テニス部。
チャイムが鳴った2分後に舞那ちゃんから『間に合いました~(〃´o`)=3』とメッセージが来た。
…否、お前。流しそうになったけど授業中。
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