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「…嬉しそうにしてほんと可愛いんだから」
「んゃ…っ?」
「そんなに喜んでくれるんなら何回だって大好きって言ってあげる」
ぎゅうぎゅうと涼に抱き締められ、顔中にキスが落ちてくる。リップ音を慣らして、愛おしそうに何度も、何度も。そうしながら、キスと同じ数だけ愛の言葉を囁かれて血液が昇華してしまいそうな位に体温が急上昇する。
「…っふふ、顔真っ赤。直ぐ赤くなっちゃう所も大好き。かわい」
「んぅ…っ」
「そんな可愛い天使ちゃんから俺にチョコはないの?」
俺の唇に吸い付いて、舌を舐めながらこてんと首を傾ける。
そんなことを大の大人がしても全然可愛くな……涼がすると可愛いし色っぽい。
チョコ。チョコは作ってないかなぁ…。チョコ味のシュークリーム作れば良かったかな。ほら一応バレンタインって日なんだし。忘れてた完全に。
「しゅー…くりーむ…なら…」
「やった。大好き昴流」
「で、でも去年より数多くなっちゃって…その…」
「そうなの?ふふ、多い方が嬉しい。ありがと」
去年も多くなってしまった、と言うか多くなりすぎてしまった自覚が自分にもあって、それなのに涼は嬉しそうに顔に笑みを作る。
早く早くと催促してくる涼に冷蔵庫に入れていた2つの箱の内1つを取り出して渡せば、上機嫌でそれを開けた。
「…くす、ぎゅうぎゅう詰め。色んな味作ってくれたんだ?」
箱の中は色とりどりのシュークリーム。
コツは去年掴んだからカスタードだけじゃなくて生クリームや果物を使ったものも作ってみた。
味の種類は優さんの店で梓さんを代表して常連で良く喋る人に聞いてみたりネットで調べてみたりして。
「もう、1箱あって…お、多かったら捨てても良いから…」
「えー何で。食べるよ全部。つか2箱分しかねぇの?俺10箱位いけるケド」
「それは多過ぎ…!!」
「昴流が俺が色んな奴からチョコもらうと思ってムキになっちゃったかと思ったら可愛過ぎて。昴流の愛が一杯詰まってんだから幾らでも食べれるに決まってんだろ?寧ろ足りない位」
「あう…」
嫌な顔1つせずに、それどころかもっと多くても良かったと言ってくれる涼。
色んなものがどろどろ溶けてるそれでも幸せそうな表情を浮かべてくれる。重たいって言われてもおかしくないのに。
「昴流、ん」
「…む?」
「食べさせて」
俺と同じ目線の位置になるように少し腰を屈め、口を開ける。最初はそれがどう言う意思表示か分からなかったがどうやら食べたいらしい。
「後数分でご飯…」
「おやつ。苺が良いな」
もう直ぐで温め終わるんだからおやつって言うには無理がある。けれど涼は今食べたいからと口を開けて切った苺が乗っけられたシュークリームが口元に来るのを待つ。
薄く開いたサーモンピンクの唇から覗く赤色の舌。綺麗に並んだ真っ白い歯。
何処も異常はないのに、何故か涼だと目のやり場に困って、口元を隠すようにシュークリームを運んだ。
「ひゃ…っ?!」
「ん…、うま」
涼に腕を掴まれ、固定したシュークリームに涼がかぶりついた。
一口食べると俺の腕を掴んでいた手が離れ、口の端に付いたクリームを親指で拭い、舐め取る。
こくりと喉仏が上下に動き、ただ食べているだけなのに一連の動作がやけに色っぽい。それからシュークリーム頬張る涼は去年と同じで可愛い。
「昴流顔真っ赤。苺みたいで美味しそ。こっちもおやつ?」
「へ…?ち、ちちちが…」
「嗚呼…昴流はデザートだった?ごめんね俺好きなものは先に食べる派」
「そう言う意味じゃっ…!」
シュークリーム片手にわなわなしている俺を見て涼が目を細める。かぷりと俺の頬を甘噛みしてきて、更に体温が高くなり、心臓すらも強く打ち始める。
「…かわいー…。今日は寂しがりな昴流が俺の帰りを待って作ってくれた晩御飯もあるし、最後まで我慢しよっかな」
「ふゃぅ…っ」
涼の唇は耳元へと移動し、涼とお揃いのピアスがはめられた穴を舌先でつつくように舐められた。
舐められた耳を押さえる俺を涼がくすくすと笑い、、今にも落としそうになっているシュークリームを今度はちゃんと自分の手で持ち直してもきゅもゅと美味しそうに頬張る。
食べ終わったらもう1個と箱に詰められたシュークリームへと涼の手が伸びる。それは流石に晩飯にするから駄目と箱を閉じたら唇をとぎらせた涼は可愛らしかった。
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