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布団を剥いで俺に覆い被さってきた涼。
さらりと俺の髪に指を絡ませ、腕を回すと屈んで唇を重ねる。
それは段々と深いものになっていくけれど、いつものあの激しさはない。どちらかと言えば俺の性感帯をじっくりと舌先で可愛がるような、そんなキス。涼ってこんなキスも出来たんだなって思いながら涼のに舌を絡める。
慣れていない甘さにびくりと体が震える。
激しいのも気持ち良くて、涼を一杯感じれて好き。でもこれは、その気持ち良いとはまた違っていて、もどかしさが残り、刺激を受け取ろうと少しずつそこが刺激に敏感になっていって、そこからじわじわと快感が襲ってくる。
どっちも気持ち良いんだから涼はキスが上手いんだと思う。
「ふふ…っ、もうとろんってしてる。キスそんなに気持ち良かった?」
「…ん」
離れていく唇を滲んだ視界の中で追いかける。キラキラとした糸がぷつりと俺と涼の唇の間で切れるのが見え、口が寂しくなる。
涼を抱き締めてもっととせがめばもう1度同じキスをしてくれた。
「昴流今日甘えたさんじゃん。デート楽しかったからそう言う気分とか?」
「…え、あまえた…?」
そんなこと意識してなかった。今俺はどうやら普段よりも涼に甘えてしまっている…らしい?
デートは楽しかった。涼の笑ってるとこ一杯見れたし、色んな所回れたし。凄く充実していて、幸せな時間だった。その気持ちが無意識にも行動に現れてるんだろうか。
「甘え過ぎんの…は、うざい…?」
普段も涼に甘えてるのに、涼がそう言うってことは普段以上に甘えてるってことで、鬱陶しく思われたかな、と心配になってちらりと涼の方へ視線を送る。涼にうざがられるのは嫌だ。
「…何で?俺は嬉しいよ。昴流あんま甘えてくれないし」
「そんなに、甘えてない…?」
「んー、甘え下手?たまには一杯俺に甘えて欲しいかな」
甘え下手…。似たようなこと1週間位前に琉生と愁にも言われたかも。
甘えてくれたら嬉しいだろ的なこと言ってたのは本当だったらしい。俺はちゃんと十分に甘えれてるつもりなんだけどなぁ…。
でも甘え過ぎは涼も嫌がるよな。甘え過ぎとそうじゃないボーダーが分からない…。一杯って言うけど何処までなら涼嫌がらないんだろ。と言うかまず、今以上に甘えるのってどうしたら良いんだろうか。
自分から抱きついたり、もたれ掛かったり、一緒に寝る時だって涼に引っ付いてる。バイトが入ってない休日に涼の家に行くのも、涼に言われて行ってる訳じゃなくて、俺が行きたいから行ってる。2人で出掛けたいって言ったらデートしてくれるし…。
…これって甘えてるにもしかして入らないとか…?甘えるの定義が迷子。
「んー…?」
「…くす、そう考えることじゃないだろ。お前がしたいこととかして欲しいこと俺の様子を見てから言うんじゃなくて、正直な気持ち俺にぶつけてみな?昴流は自分のこと後回しにし過ぎ。お前の良い所だとは思うよ。でも時々で良いから昴流も1歩引くの止めてくれると嬉しいかな。俺に遠慮すんなって言うだけじゃなくて、ね?」
甘えるとは何ぞと本気で頭を悩ます俺を笑っては頭を撫でながらそう言った。
俺一杯言ってるつもりだったけど涼にとってはそうじゃなかったらしい。正直な気持ち…かぁ。
「…嗚呼、そうだ。今日はこうしよう」
「…?」
「昴流が沢山俺に甘えて、その分俺が応えてあげるセックス。…どう?」
「え…何それ…」
名案だとでも言いたそうな表情で提案されたそれだったが、情報整理が追い付かず一瞬フリーズ。
どうって言われても、何それとしか言えない。涼はいつも変なことばかりを思い付く。
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