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昴流の恋人を絶倫だの変態だのと笑ってきたが、昴流の苦悩が少し理解できたかもしれない。自分が理解できない、したくもない状況に陥ればこんな気持ちになるのか。
俺の尻に押し付けられてるのはどう考えたって零の足でも腕でもない。零の零だ。零ご自慢のアレだ。こいつがどこでこんな風になったのか俺にはさっぱりだ。
「愁、今日ローション温めなくて良い?」
「え、ろーしょ…?」
「悪い、そんなの待ってられるほど余裕ねぇ。冷たいのまだ慣れねぇなら"こっち"で解してやるけど」
「うぁ…っ?!」
熱のある、下半身と同じで興奮を隠しきれてない声。
零がこうなんのは珍しい。大体いつもヤる時はおちょくって俺の反応を楽しみながら、行為に持ち込む。だから零の発言よりも零がそんな声を出してることに意識がいってしまって、意味を理解するよりも前に尻の谷間を撫でられ、首筋を舐め上げられる。
20秒ほどの時差があり、俺は零が言いたいことを全部理解することになる。
「~っざけんな…!」
俺がそう声を荒らげたのは勿論、「余裕がない」と告げられた後の台詞のせいだ。んなこと絶対させねぇ。
零が言いたかったこと、それはつまりのところ"舌"を使って後孔を解すってこと。
零は俺が挿れられることと並行してローションをぶっかけられることに慣れきってないから、ローションは零が余裕なんてのない時以外は温めてくれてる。舌なら冷たくないし大丈夫だろって気遣いなのかは知らないが、その選択肢なら慣れてなくても冷たいままのローションの方が何倍もましだ。
「普通にローションで良い。つかローションにしてくれ…」
「舌でされんのそんなに嫌?指とそう変わらないだろ」
「変わるだろ…?!」
零の中ではどこからが『違い』として認められるのだろう。零は大雑把だ。
「まぁ、愁チャンはローションの方が良いみてぇだからこっち使うか」
「誰もそんな風には…っうぁ…」
俺はこの2択ならと選んだ筈なのだが、零の中で事実がねじ曲げられてるような気がしてならない。反論しようと口を開けばそれを遮るようにして尻にかけられた冷たい液体。
その液体によって蕾は零の指の侵入を許し、異物感を感じながらも、何度も体を重ね、零の指が無害だと教え込まれたそこは零の指を飲み込んでいく。
「っ、は…、…~っ、ぁ…っ」
「可愛い声。ここ、前より敏感になったな」
「お前、のせいだ…っぁ、く…」
「嗚呼、俺のせい」
挿れられる快感を知ってしまった体は零とセックスをする度に敏感になってきている気がしてならない。今じゃあまだイけれる程ではないにしても、前立腺を刺激されたら体が快楽に震えてしまう。
声も、抑えきれない時が多くなった。
大雑把なのに、こう言う時の手つきは丁寧で優しくて。俺の良いところばかりを確実に責めてくる。
零とのセックスは気持ち良いし、満たされる。でも同時に苦手だ。零にされたら頭の中どろどろになって、どんどん俺でも知りもしなかった自分が表に出てくる。
今日だって、零の指だけで俺の思考回路は溶かされる。
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