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だけど、俺は諦めない。絶対涼が感じる新しいところ見つけてやる。最初と目的が変わっている気がしなくもないけど、こんなにも反応が薄かったらその気にもなってしまう。これは当初の目的の延長線ってことで。
「口と、涼の以外で感じるとこ、何処?」
「え、俺が感じるとこ…?」
どうせ答えてくれないと分かっているけれど一応、今の可愛い涼ならすんなりと答えてくれるんじゃないかって期待も込めて聞いてみた。そうしたら涼は「分からない」ってこっちが意味分からない回答をしてきた。
「前にも言っただろ?相手を痛め付けないと勃たなかったんだよ。気持ち良いって思ったことは特になくてさ」
どう言う意味だと尋ねると、そんな答えが。予想外にもはぐらかしていた訳ではないらしい。
何度か、感じたことのある違和感。人に触られたくない。セックスでは厚めのゴム。それから、性的嗜好…否、ストレスの掃溜めとして扱わなければ興奮しない、不感症にも近いそれ。それなのに、そこまでして何で人と密着する行為を涼はしてきたのか。聞いた感じ、俺には涼がセックスが好きだったようには思えない。
「涼本当は、セックス…嫌い…?」
「…嗚呼、うん。そうだね」
今なら聞けるんじゃないかと思って、聞いてみた。そうしたら涼は一瞬、答えにくそうな表情になりその問いへの返答は、肯定。なら、何で。余計にストレスがたまりそうなことを無理にしたんだろう。涼は、精神的ストレスに凄く弱い。涼が嫌いな自分の誕生日。その1日のことで弱っていたのを俺は知ってる。
「…変わりなかったんじゃない?セックスも"暴力"で、自分から現れてくるから誘いに乗った」
していた理由を聞いたら、そんな答えが返ってきた。「変わりなかったんじゃない?」…ってまるで他人事だ。
「でもな、喧嘩とは違う。越したらいけないラインだってことも分かってた。だから一応相手に警告もしてたんだよ。普通になってみようって努力もしてたけど、一度したら抜け出せなくてさ。ある意味で"麻薬"だよ」
…嗚呼、そっか。何となく、何となくだけれど理解した。
昔の涼は、俺で言う俺と愁の関係に、依存していたんだ。むしゃくしゃして、自棄になって。他人事だったのはその時自暴自棄になっていた現れだったんだろう。
俺は愁の温もりを得ることで落ち着いたけれど、涼は暴力で、何かにぶつからないとストレスが解消できなくて。
最中は気にしなくても、満たされた後で嫌いな行為をしたことに嫌悪して、自分の行動に後悔して、そんでまたストレスが溜まる悪循環。
一夜限りの相手とはいえDV紛いなそれは決して許される行為ではないけど、改めて涼が弱い存在なんだと思った。
「俺とえっちすんのはきもちい?」
「ふふ、昴流とはね」
なら、こう答えてくれるだけでも涼にとっては大きな変化なんだろう。
涼が感じる場所は少しずつ増えていけば良い。…それこそ俺が涼を開発?…いやぁ、それは出来そうにないな。そもそも涼がさせてくれなさそうだ。
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