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最初は横になった俺をツンツンしていた涼。その行動に申し訳なさがなかったと言えば嘘になるが、涼にも、―本人は無意識だとしても―悪かったところがある訳で。俺も俺で譲らず、涼に背を向けたままでいると、ツンツン攻撃が止まった。
「…え、あ…っ」
代わりに隣でがさがさと音が鳴り出して、気になって寝返りを打って背後を確認してみると、そこには涼の顔のドアップ。び、吃驚した…。心臓口から飛び出しそうになった。
「昴流が寝るなら俺ももう寝る」
「あ…う、」
暑い暑いと言っていたのはもう良いのか、俺に引っ付いてきた。俺がどうして横になったと思ってるんだ馬鹿、涼の馬鹿。とりあえずお前は上にシャツ着るなりしろ。
「あ、暑くねぇの…?」
「んー…昴流は別」
「えっ」
何だその珍回答は。俺保冷剤?保冷剤か何かなの?おかしいなぁ、俺人間なんだけどなぁ、氷点下まで行ってないけどなぁ。俺を抱き締める方こそ暑いと思う。涼の体の作りおかしいんじゃないだろうか。
「…ん、シャンプーの良い匂い。昴流は花系が合うね」
「え、あ…っ?!」
涼が俺の肩に顔を埋め、鼻をすん、と動かす。風呂上がりで汗はかいてはないけれど、嗅がれるのは恥ずかしい。
「りょ、りょお…っ!」
「なぁに?」
「に、おい…嗅ぐのはずかし…」
「良い匂い何だから良いじゃん」
「う、ぅ…」
俺がやだって言っても涼は聞いてくれず、顔を埋めたまま。嗅がれるのもだけど、こんな密着してたら、湿った髪が当たるし、脱いでるせいで服越しでも涼の筋肉の質感とか伝わってくるし。吐息も聞こえてくる。心臓がばくばくして、破裂しそう。
本当お前は、まず、まず!!さっさと服を着てくれ…!この裸族。馬鹿、あほ。えっち。
「…もう、昴流何で逃げるの」
「涼のせい」
「えぇ…」
耐えきれず、今度は涼から逃げて物理的に距離を置くことに。まぁそんなことしても無差別色気散布マシーンは俺についてきて無意味なものに終わるんだけど。
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