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少し長い前髪を上にかきあげて、そいつは今まで見せたこともなかった表情を見せた。
「やっぱ、お前最高。…やばぁ、すげぇ俺のタイプ。まさかブラコンだとは思ってなかったケド」
そう言って笑うこいつは、先までとは違い、柔らかい雰囲気ではなく、口調も砕けている。
…これが"本当"のこいつ、ってことか。
「っ、おい…っ?!」
座っていた俺と同じ頭の高さになるように屈んで、俺を地面に押し倒して手首を押さえつけたそいつは"雄"そのものの笑みを浮かべ舌をなめずった。
「まさかこんな学校にもろタイプな奴がくるとは思ってなかったわ」
「っ、あ…、?」
「今までのやり取りからして魔咲とヤってんだろ?セフレってところか?しかもお前が下。…もろタイプでネコで恋人はいない。…こりゃあ食うしかないでしょ」
「……っ、ひ、ぅ……」
椿が足を俺の足の間に入れて、ぐに、と膝で股間を押してきて、声が嫌でも漏れた。
ールウちゃん色仕掛けよろしくー
…って愁言ってたけど、こいつから襲ってきてんし…愁関係ねぇよな。
つかあれ断ったし。あいつはあんな奴だけど俺が嫌だと言えば絶対に強制はしない。絶対。
…いや、そうじゃねぇよ、なんで俺押し倒されてんだ。
無理、無理だから。俺男好きなわけじゃねぇんだけど。
男に食われる趣味ねぇんだけど。
「っ、はなせ…っ、!」
「嗚呼…無理に手を抜こうとしたら擦りむくぞ?」
こいつの手くらいすぐに振りほどけると思った。
なのに、ビクともしない。
力を出しにくい体勢ってのもあるが…こいつの力が、強い純粋に。
「最後まではしねぇ。安心しろよ」
いや、そういう問題じゃねぇから。嫌なんだって俺は。
「…殺すぞ」
「授業に来ない悪い子にお仕置きしてるだけだろ?」
「は?」
頭沸いてんのかコイツ。
「嗚呼でもずっと両手塞がってんのはきついな…」
片手で俺の両手を押さえつけるように持ち直して、その空いた片手で俺のネクタイをほどく。
今なら抜け出せるんじゃないかと思ったが、一瞬隙間が出来ただけでまた地面に押し付けられた。
なんつー力だよ。ゴリラか。
抵抗する俺なんて屁でもない。そういうかのようにいとも簡単に俺の両手をネクタイで片手で器用に結んだ。
「…ほど、けよ…!」
「やだ、お前に殴られたら骨折れそうだし」
じゃあ希望通り折ってやるからさっさとほどけ。
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