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「うっわ色気ムンムン」
学校に行くなり愁が「げっ」といった顔をしながら俺にそう言ってきた。
「随分とお盛んだったようで」
「ふにゃ…っ゛?!」
昨日叩かれた所を撫でられて悪寒が走る。今日そこをまた撫でたらぶん殴る。
「めんごめんご」
反省してねえ顔で言われても。
「…嗚呼、そうだ。ルウちゃん、あいつにこれ渡しといて」
「え、なにこれ」
「ルウちゃんには内緒。まあ俺からの小さな誕生日プレゼントってやつ。それと、昨日ルウちゃんから一杯お菓子貰ったからそのお礼?俺結構頑張ったよー」
封筒が分厚くなるまでに入れられた何か、それを5つ訳も分からず受けとる。
「変なものじゃないだろうな…」
「さあー、どうだろうね。俺今日もルイちゃんと食べるから昼渡しなよ」
「……嗚呼」
愁が涼にプレゼント。それだけで嫌な予感しかしない。…何が入ってるんだ…爆弾?それはねえか。
「怪しいな」
「…だよなあ」
昼に理科室についてすぐ涼にそれを渡せば予想通りの言葉を返された。
「…プラスチック爆弾?」
俺も同じこと考えた。
「…マジでなんだこれ…」
怪しがりながら準備室からハサミを取ってきて、封筒を開けていく。
ガサガサっと音を立てて中から出てきたのは輪ゴムで束ねられた何かとUSB。
そして何かの方を見て固まる涼。
「どうした?」
「……天使…やべ、鼻血でそ…」
「えっ」
机に伏してしまった涼。マジでどうした。
「あいつもたまには良い仕事するな…可愛い…写真立て一杯買わないと…」
…どうやらあの固まりは写真の束だったみたいだ。なんの写真だよ。
「お前の写真。見てこれ超天使…」
「はっ、え…ちょ、な…っ」
見せられた写真には肉まんを食べてる中1くらいの時の俺が。
他のも全部俺。いつの間にか愁に撮られていた中学生時代の俺。
「駄目、捨てて!」
「何で?」
「恥ずかしいだろ…っ!」
「別に捨てても良いけど多分このUSB、データーのコピーだと思うよ」
「なっ…」
写真を捨てても無駄だと…。ちゃんとデーターも渡す辺り愁らしい。しかもコピーならまた貰うことも可能…。
「諦めろ。…可愛い…昴流ちっちゃい、女の子みたい…。身長何センチだったの?」
「……140センチ」
「ミニサイズ…可愛い…」
五月蝿い、どうせ中2になるまで俺はチビだったよ。
…嗚呼、良いよ、諦めるよ。持っていけ馬鹿。そんなに微笑ましそうに俺の写真見てたら捨てろなんて言いにくくなったわ。
「これ何枚くらい入ってんの」
「1束50枚くらいだから250?」
「入りすぎだろ…」
「あいつもしかしたらもっと撮ってるかもな」
…次から愁の渡し物は中身を確認するようにします。
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