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「まさ、き…。苦しい。」
「ん?だめ…?」
あぁ、もう。何なんだよ。
さっきから真咲が俺を抱きしめて離してくれない。
「だめ、じゃない…。」
俺は、真咲の首に顔をうずめた。
真咲の匂い…。
幸せな気持ちに浸っていると、真咲の携帯に着信が来た。
「あ、真琴。ちょっとごめん。」
そう言うと真咲はスッと立ち上がった。
やだ、いかないで。
「だれ。」
「うん?友達だよ。」
そのまま真咲は俺のそばを離れようとした。
パシッ!
俺は咄嗟に真咲の腕を掴んだ。
「俺より、そいつをとるの?」
少しの沈黙のあと、真咲が口を開いた。
「ごめん。」
たった一言。俺に残して真咲は外に出た。
俺は、浮気相手に負けたの…?
俺の存在って、真咲にとって何なの…!?
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