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「おねが、い…っ!薬、薬を…っ」
「しゃーないなぁ。ほら、ついておいでって。」
警戒なんかしてる場合じゃない。
これは、早く抑制剤を飲まなきゃ大変だ。
「君が名乗ってくれやんくても、俺は名乗っといたるわぁ。俺の名前は『鮫島 錦(サメジマ ニシキ)』。覚えときや。」
そう言って鮫島は俺の腕をつかんで引っ張った。
「んぁっ!だめっ、ちょっと待って…っ!」
気持ちいい。布があちこちに擦れる。
もう、立てない…っ。
俺はその場に座り込んでしまった。
と言ってもまだ道の真ん中。
「はぁ、しゃーないなぁ。これっきりやで。」
「わっ、!!」
そう言うと鮫島は俺をお姫様抱っこした。
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