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「なぁ、入れてもええ?」
「えっ、いやっ、ちょっと待って!」
さっきから決心が揺らいできた俺は、入れられるのが、少し怖くなっていた。
「...怖いなら、別に俺はヤらんでもええで。本間はこんなチャンス逃したくないけど。」
一瞬、ドキッとした。
こいつの言葉はきっと俺に無理をさせない為の言葉だろう。
きっとこいつも俺のフェロモンにやられて、多少は辛いはずなのに。
なのに、俺を思いやってくれる優しさが嬉しくて...だんだん、辛くなってきて...、心が痛くなってきて...。
「う、うぅ...っ。なんでお前はこんなに優しいんだよおぉ...。なんで、番でも、恋人でもないのにぃぃ...。年下のくせにぃぃ...。俺の番は真咲なのに...、なんで真咲のほうがお前より俺に冷たいんだよぉぉ...!!」
遂に俺は泣き出してしまった。
だって、鮫島が真咲と違いすぎて悲しくなってきたんだ...。
俺にも愛されてた時期があったなって...、毎日幸せだったなって。
こいつと居たら、過去を思い出して、過去に縋ってしまいそうで怖かった。
「なんでって...。何回も言わすなや。あんたが俺の運命の番やからや。そんな大切な奴が悲しんでんのなんか黙ってみてられるか、ばーか。」
こいつといると自分が自分じゃなみたいだ。
俺は、浮気する奴はクズだと思ってたのに。俺はそんな奴にはならないようにしようと思ってたのに。
「ばかじゃねーよ、ばーか...ッ!」
だめだ。流される。
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