アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
34
-
予想外の状況に戸惑っていると、前のドアがガラリと空いて「授業始めるぞー全員今すぐ席に着けー」と黒崎先生が入ってきた。
かったるそうに授業の準備をしつつ、俺の周りに大勢集まっているのを横目で見た。
「お前らなに望月いじめてんだー」
「あっ先生!俺いじめられてたくせにメシ食ってんじゃねーって言われました!人権侵害!」
「早速チクってんな!」
「あと厨二って言われた!」
「それは正しいんじゃないのか?」
「先生!?」
思わぬ裏切りにショックを受ける。
黒崎先生だけは味方だって信じてたのに……!
絶望に固まっていると、クラスメイト数人が席に戻り際ゲラゲラ笑いながら俺の頭をはたいたり肩をど突いたりしていった。
痛くはないそれに、なんとなく親しみが込められている気がして。
驚いて目をパチクリしていると、トラが「良かったな」って俺に囁いた。
……俺、まだ筋トレもしてないし戦闘シーン迎えてないけど第一難関クリアしたの?
河原で拳を交わし合って共に夕陽を眺めるまでは認めてもらえないと思って意気込んでたのに。
後でトラにそう言ったら、「ここら辺河原ないしなんなら夕陽も木で見えねーよ?」って返された。
立地悪すぎか。
……まぁそんなこんなで、とりあえずは、このZ組でなんとかやっていけそうです。
眼帯に手を当て、密かに胸を撫で下ろした。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
35 / 90