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購買はすぐ近くにあったので、今後も自炊するにはとても便利だ。
しかも本当に街のスーパー並みの広さと品揃えで、価格も良心的。本校舎では購買ですら金持ち価格だったから断然こっちの方が良い。
Z校舎、全然牢獄なんかじゃないよ!
ちなみに購買でも誰一人生徒を見かけなかった。
レジの人はヤーさんっぽいバイトだった。どういうツテでここのバイトをしているのかは気にしてはいけないと悟った。
そもそもZ組の生徒って全部で何人いるんだろう。
本校舎にいた頃は本当にZ組という存在がほとんど幻みたいなもので、噂で存在は知ってるけどその実態は謎に包まれている感じだった。
それだけ遮断されていたということだろう。
ま、これから知っていけばいいか。
ストック用も含めて大量に食材を買い、ほくほくした気分で部屋に帰宅した。
まだ柳くんは帰ってきていない。
一応、2人分の夕食を作っておくか。食べてもらえなかったら自分で明日食べればいいし。
胃袋を掴む作戦だーとか思ったけど人様の胃袋を掴めるほどの腕前とは程遠いので期待はしない。
むしろ逃げられるかもと不安になって躊躇したが、気持ちが大事だということにしておく。
買ってきた食材を冷蔵庫に収納し、適当に献立を考えつつ夕食作りに取り掛かった。
夜8時。
「いただきまーす」
味噌汁、ごはん、肉じゃが、ほうれん草のお浸し、冷奴。
我ながら上出来な純和風の夕飯を並べ、ひとりで手を合わせた。
出来上がってから少し待ってみたのだが、やはり帰ってこなさそうなのでお先にいただくことにした。
お節介かもしれないが、柳くんの分としておかずは皿に取り分けて置いておき、残りはタッパーに詰めて冷蔵庫に。
俺ひとりが食べる音が静かに響く。
「……」
さすがに寂しいです!!
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