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「違う違う。俺こすけっつーの!」
「え!そうなんだ、ごめん間違えてた」
こすけでも可愛い名前に変わりはないが。ちょっとバカっぽく明るい柳くんにぴったりた。親御さんナイスネーミングセンス。
でもそうか、それじゃあトラは違うかーと少し残念に思っていると、
「でもトラってかっけーな!すげぇいい!トラって呼んで!」
期待に満ち溢れた笑顔で言う柳くん……トラ。
この子を見てると世界は平和だなぁなんて思える。
親御さん、彼はとても良い子に育ちましたよ。
「トラ、お手」
「犬扱い!?」
とか言いつつ反射的にお手するトラ。
期待を裏切らない反応にほのぼのしていると、トラは「あっ」と何かを思いついたように目をキラキラさせた。
「じゃあツル!俺千鶴のことツルって呼ぶ!」
「なんと!じゃあ虎と鶴だね!ビバ動物!」
「おう!虎鶴コンビ結成な!鬼退治も余裕だぜ!」
「あれ、あと一匹なんだっけ」
「うーんと、あれじゃね?ゴリラ」
「まじか強そう」
(((虎も鶴もゴリラも桃太郎に出てこねーよ!!)))
その時、他のクラスメイト達は心の中で盛大につっこんでいるのであった。
「あの柳に匹敵する馬鹿が現れたとは……」
「柳だけでも大変だってのに馬鹿コンビ組まれたらやべぇぞ……」
「厨二病馬鹿とか手に負えねぇ……」
密かに俺への評価が厨二病馬鹿へと成り下がっているとは露知らず。
特に暴言も吐かず見守られて(?)いるようで、もしかして皆にクラスメイトとして認めてもらえたのだろうかとホッとしつつ、
俺とトラは鬼退治の方法からきびだんごの作り方などを延々と話し込んでいた。
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