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--オン ユア マーク
--セット
--パンッ !
はぁっ…
はぁっ…
はぁっ、…はぁっ、はぁっ………
もっと………!!…速く、速く、速く………っ!!!!
「はぁっ、はぁ……っ…はぁーーー…」
「…梁瀬、速くなったな。」
「……へっ?」
「最後、追いつかれるかと思った。」
「っ!!?ははっ………そんなわけないよ、彼方、超はえーもん。追いつけるわけ……、ないだろ…っ……」
100m全力で走っても、呼吸を全然乱さない。
それが、俺と彼方の違い。
中学最後の夏。
最初で最後、彼方と走れた夏。
忘れない。絶対。
「っ…もう1回くらい……」
走りたかったなぁ…
だけど、
陸上は、もう辞めよう。
最後の夏。
入道雲は綺麗に白く、遠くに見える。
青い空に、眩しいくらいの太陽。
最後に大きな翼が見えた。
…それが、俺の陸上の全て。
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