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………
「梁瀬、お前ずっと寝てたやろ?」
「ふぁ~、よく寝た。だって久夜、起こしてくれなかったろ?」
「俺はちょっとは起こしたで。梁瀬が起きなかっただけや。」
「あー、そうなの?わりぃ。」
入学式なんざ興味ない。
どうせ知り合いもいないんだ。だったら睡眠時間にした方がいい。
…起こしてくれたらしい久夜にはわるいけど。
「梁瀬はー」
「ん?」
「何部入るん?」
大きく欠伸した俺に向かって、逆向きに椅子に座った久夜が聞いてくる。
「部活かぁ、高校はいいかな。」
「そうなん?せっかくの高校生活が勿体ない気もするなー。あ、なんやったら、一緒にバスケ部入る?」
「…え?久夜、バスケ部入るの?」
「あぁ。ミニバスからやってん。好きなんや。せやからここにしたんやもん。」
「ここバスケ強いもんな。」
「そうそう!!だからな、一緒にやらん?」
キラキラした瞳でこっちを見る久夜に、ちょっと後退る。
…バスケ、出来ないし。全国レベルの部なんか怖くて入れるわけがない。
「ごめん、久夜。俺、バスケ出来ないから。
高校はやっぱ部活はいいかなぁ……」
「せやったらマネージャーは?マネージャーなら、バスケ関係ないやん。多少分からんくても教えるし!!な?どう??」
「…なんでそんなに俺を誘ってくれるの?」
でもバスケ部かぁ……ちょっと憧れてたんだよな。
よく外周してたのとか見てたし、昼に外でバスケとか、俺めっちゃ下手だったけど楽しかったし…
心機一転もあり、だよなぁ……
部活に入る気はなかったけど、マネージャーなら……
「んー?楽しそうやん!今日会ったばっかやけど、梁瀬といるん楽しいし……同じ部活やったら楽しいかなぁ思うたから。だめ??」
「まぁ……見に行くくらいなら…」
「ほんま!?あとで見に行こなー!!!」
「はいはい。…でも仮入部明日からじゃねーの?」
「んー、ちょっとくらい平気。まぁ気にせんといて。」
犬みたいにテンションの高い久夜に乗せられて、見に行くことになったよ……バスケ部。
一切考えてない方向だったけど、転換も悪くなさそう……。
よくわかんないけど、あとで見に行くのもちょっと楽しみだ。
すぐに先生がきて、普通に帰りの雰囲気になる。
男子校と言えど、ガヤガヤ感とかはあんまり中学の時と変わらない。気がする。
「梁瀬ー行こうや!!」
「あ、あぁ。」
久夜に引っ張られるみたいに教室をでる。
2つある体育館のうち、大きい方に迷わず進んでく久夜に、何がなんだか分からずその後をついてく。
途中に通ったグラウンドは凄くて広くて、他にも陸上のトラックがあった。
陸上部っぽい人が何人かいたけど……知らない振りで通りすぎた。
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