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「ん、まだやっとらんな。」
「なぁ、本当に大丈夫なの?」
大きい方(第一体育館)に人がどんどん入っていって、こっそり中を覗いて見たけど、やっぱり人数も多そうだった。
久夜は平気だって言うけど……平気じゃないよね??
「あっ、八尋さん!!」
「ん?おー、久夜。久しぶりだな、どうした?」
「ちょっと見学に。八尋さんがバスケしてるとこ見にきたんですよ。あと、彼、初心者やから、彼にバスケ見せるのも兼ねて。」
体育館に入っていくある人を見つけて、久夜は遠慮なしに声をかける。
つられて目の前に立つと、見上げるくらいに身長が高い。
真っ黒な短い髪の毛につり目がちで、なんとなく話しかけてる久夜とは正反対だなって思ったり。
……ってか本当大きい。怖いな。
俺、結構人見知りなんだよ……
「なるほどな。いや、高藤に来ることは聞いてたけどまさか、入部前にくるとは。
練習はさせないぞ?それでもいいか?」
「はい。」
「なら、いいか。千、頼めるか?」
「うん。いいよ。」
「頼む。」
「よしっ、行こうか。こっち。」
名も分からない先輩から、また知らない先輩へ。
黒髪の先輩の後ろからひょっこり出てきたのは、俺よりちょっと小さいくらい…170ないくらいの身長で、黒い髪が肩上くらいまであって、たれ目な人。
雰囲気は優しそう。
千と呼ばれた先輩は俺たちに、こっち、と言って体育館の2階に案内してくれた。
「会えて嬉しいよ、久夜くん。」
「俺、名前言いました?」
「八尋がよく話してたよ。バスケのめっちゃ上手い弟がいるんだ、って。高藤に来るって聞いたときから嬉しそうにしてたよ。」
「そうなんですか…名前聞いても?」
「あぁ。ごめんね。3年の茅場千(ぜん)です。俺はね、選手じゃなくてマネージャーなんだ。
…そう言えば、君の名前は?聞いてなかったよね。」
茅場先輩はそう言って俺の方を向く。
優しげな目をした茅場先輩はにこっと笑った。
……優しそうな人……。
「廣川、梁瀬……です。」
「廣川君か…梁瀬君って呼んでいい?羽桜くんも。」
「構いませんよ~」
「あ、はい!俺も…!」
2階からは、下でバスケをする大勢の人たちが一望できる。
一望っって言うか、広くて見えないところもあるけど……。
アップからか、軽く走ったり、ストレッチしたり。
ちょっと陸上と似てるかもしれない。
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