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「梁瀬、おはよーさん!!」
「おはよ。」
「梁瀬ってクールやなぁ、もっと明るく行こうや。」
「いつもこれなの。文句言うな。」
次の日の朝、相も変わらずテンションの高いに久夜に俺は苦笑いしながら挨拶を返した。
中学の時は、テンション高い系の奴らと話すことなんてほぼなくて。
なんか、変な感じ。
「ふーん。」
「ってかさ、昨日の…八尋さん?久夜知り合いなの?」
「あれ、言っとらんかった??八尋さんは、俺のにぃちゃんやねん。」
………、にぃちゃん??
「お兄さん、なの?」
「せやで。あ、でも全然会ったことはなくてなー
昨日会ったのが3回目くらい。」
「はっ?え、どうゆうこと??」
……お兄さんなのに、会ったこと少なくて、でも昨日仲良さそうだったけど。
家庭が複雑、なのか…??あ、聞いちゃいけないこと聞いたかも。
「んー、俺の親父の前妻の子が八尋さんで、後妻の子が俺やねん。腹違いのきょーだいやね。」
「……悪い」
「謝らんでええよ。俺も八尋さんもそんな気にしてないねん。むしろ会えて嬉しかったくらいやし。
それにな、八尋さんめっちゃバスケ上手いねん!!
一緒にバスケ出来るんが楽しみなんや。」
久夜も、きっとあいつと同じタイプなんだろうな。
ただ純粋にバスケが好きで、だから上手くなりたいと思うタイプ。
……俺はなれないタイプ。
「久夜はすげーな。」
「全然凄くないで。」
「俺には真似出来ない。」
「梁瀬は梁瀬やろ?俺になる必要なんかないんやで?それに梁瀬やって、新しくマネージャー頑張ろう思うとるんやろ?ならそれも十分凄いことやって、俺は思うけどな。」
「……ありがと。」
純粋な奴だから、真っ直ぐな奴だから、こうゆう一言が純粋に嬉しい。
他人ばっかり羨ましいって思っちゃうけど、久夜は多分そんなことないから。
きっと自分をちゃんと持ってて、他人は他人、自分は自分みたいに割りきれてる。
だから、久夜に凄いって言われるのはちょっと照れる。
なおさら、マネージャー頑張ろうって思える。
午後の仮入部が楽しみだ。
まだ入学したてだから、授業は全然なくて、午前に色々決めたりとかして、午後は部活紹介。
バスケ部の紹介の時に前に立つ千先輩と、バスケをする八尋先輩は凄くかっこ良かった。
「やーなーせー!!はよ行こう!はよはよ!!」
「分かってるから引っ張らないで。テンションあがりすぎだから。」
ぐいぐいと袖を引っ張ってくる久夜に、急いで鞄の用意をする。
昨日みたいに引っ張られながら、体育館に向かうと、同じように仮入部にきた1年生がいっぱいいた。
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