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笑顔
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あの日からシロがほとんど笑わなくなった。
もちろん問いかければ普通に受け答えしてくれる。
でも歩く事を嫌がったり
ご飯を食べることを嫌がったり
泣くことや嫌がる事が多くなった
口数もこの前より数倍減り
まるで俺とシロが初めて会った時のように戻ってしまった。
中「え、何その顔。
気持ち悪いくらい暗いんですけど。」
幸「シロが...俺嫌われたのかも...
やばい...俺シロに嫌われたら死ぬしかねぇよ...
生きる価値無くなる...」
中「...何かあったんですね...」
もちろんその通り
心当たりがありすぎてその記憶を出来るのならシロから消したい
幸「実は」
あの日、キスしてそれからシロと一緒に数回抜いた
最後まではしてない。
でもそれだけでもシロは嫌だったって事だろう
これは全部俺の責任だ。
シロの父さんにどんな顔して会えばいいんだよ...
幸せにするとかカッコつけておきながら幸せに出来てないじゃん。
中「...それ白夜くんに言えばいいじゃないすか...」
幸「無理に決まってんだろ...
一応保護者なんだから...」
静かにコップに入った氷が崩れる音が響く
すると静かに中島が立ち上がって俺にコップの中のお茶をかけた
幸「なにすんだよっ...」
中「なにすんだよ?
だったら俺はあんたに なにしてんだよ って返す。」
幸「それくらい俺だってわかってる!
あんな事して!」
中「俺が言いたいのはその事じゃない。」
幸「は?」
中島はコップを机に置くと真っ直ぐ俺の目を見つめる
青のカラーコンタクトが入ったその目で見つめられて俺は今自分が考えてる事を全て見透かされているような気になるがそれから目を離せないでいた
中「最近、白夜くんとお風呂に入ってますか?
ちゃんと話せてますか?
ご飯一緒に食べてますか?
...一緒に寝てますか?」
それを言われて思い返すと全て出来ていたはずなのに
今は出来ていない。
何も言い返せず黙っていると中島が鼻で笑う
中「出来てませんよね。
そりゃあ白夜くん笑わなくもなりますよ。
保護者ならこんな事出来て当たり前です。
でも、白夜くんはあんたに保護者しろなんて一言も言ってないしましてや保護者がその子に恋をしてはいけないなんて一言も法律にはありません。
それに白夜くんももうすぐ20歳(はたち)でしょ。
働こうと思えば働ける歳です。
あんたが嫌ならもうここには居ませんよ。
そんなに嫌々言うのは構って欲しかったからなんじゃ無いんですか?
あんたは『保護者』って文字に縛られ過ぎです
その三文字だけで周りの事が見えなくなってる。
もっとちゃんと白夜くんの事も見てあげてください。
白夜くんの気持ちに気づけよクソ野郎。帰ります。」
扉が閉まる音が聞こえてしばらくそこに立ち尽くしていると裾を引っ張られてそちらを見ると心配そうにタオルを持っているシロの姿。
白「...ゆ.........タオル...濡れて、ます...」
幸「...ありがとう...起きたんだな...ごめんな...朝から騒がしくして。」
白「......大丈夫、です......
...僕.........胸痛い......ゆきさん...悲しい...僕も...悲しい...」
幸「悲しくなんかないよ。
大丈夫。」
タオルで頭を拭いて少し濡れたソファも拭きそこにひとまず座る
白「...うそ......い、いけない子です...!!!だめぇ!!!」
急に声を張り上げるシロにびっくりしてシロの方向くと涙と鼻水だらけの顔を真っ赤にさせ目は泣き腫らし唇は血だらけ しかも綺麗だったサラサラの髪の毛も何日も風呂に入ってないような湿った汚い髪の毛で服もこの間の服のまんまで色んな所が黄ばんだり赤かったり茶色かったり
きっと1人で一生懸命ご飯を食べてこぼした物の色だ
本当だ...
あれだけ大丈夫とか言っときながら何も大丈夫なんかじゃない。
何も見えてない。
泣いてるシロのそばに寄って手を取ると指の皮は剥けて首や腕、脚には赤く蕁麻疹が出ていた
幸「...お風呂...一緒に入ろう...」
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