アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
14
-
side ハミド
折角の初めては優しくしたかったのに、ガッツいてしまった。
ポットに入っていたお湯をタオルに含ませ、散々嬲って汚してしまったシオンの身体を清めて行く。コンドームは付けておいたが、あんなに動いてもよく破れなかったと変な感心をしていた。
瞼が痙攣していて、シオンはまだ辛そうだ。
穴の周りを丁寧に清めると、まだくぱくぱと誘っているように収縮を繰り返す。そんな姿をみるとまたしたくなってしまうから、ささっと吹き終え他の場所に移動する。
扉をノックする音がしたので、ズボンだけ履いて出ると、やっぱりカリフだった。
『とうとう強姦にまで手を染めましたか、変態殿下。』
『お前も共犯者だ。コーヒーに一服盛ったな。』
口をヒューと鳴らして『流石です、匂いでお気づきに?』と、全くもって嬉しくもない賞賛をしてくる。
デッキでトロンとした目をして、乗った早々にもう、周りを見ている余裕すら無くなっていた。火照りからか唇は赤く色付き、ダダ漏れの色気に誘われてしまったなんて本音を言おうものなら、俺の手柄だとふんぞり返ってえばりかねない。
船内ではせいぜいボディタッチで我慢しようと思ったのに、ローションにコンドーム、あとは‥出さなかったがお前らは俺を一体どう見ているんだと趣味を疑うような道具一式と、考えうる全ての用意が揃っていた。
俺の心を俺よりも読まれていたという事だ。
それを見ていつもの俺ならば、興が冷めていたはずだった。
せいぜい媚薬を抜くのを手伝い、解放してやる位だったろう。
こいつらの事だ、言えば解毒剤も持っているだろう。
シオンを襲ったのはお前達に、この下衆い本心を知られてもなお求めた。シオンへの気持ちは気まぐれなんかではなく本気で求めたものだと宣言したものだ。
沈黙で返し、ちらりと見ると面白くなさそうに『お楽しみを邪魔したくて来たわけではないのですが、もうあと10分程で船が到着しますので、お支度をなさってください。』
もうそんなに時間が経っていたのか。
『多分、シオンは起きられない。夕食はキャンセルして、自宅まで送る。』
『では、私が責任を持って、送り届けましょう』
訂正などさせない。
『俺が送る。』
カリフとお互いの目を真っ直ぐ見て睨み合う。
嫌そうに目を逸らしたカリフは『本日は、もうこれ以上、予定を変えないでくださいね!』と、不貞腐れたように部屋から、出ていった。
シオンに服を着せると、横抱きにして大切に船から降ろす。
今日から、俺のシオン、俺だけのシオンだ。
もう誰にも、指一本触れさせたくはない。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
14 / 685