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外で、何があったのだろう。音にするとピピピピピ、という市販の目覚まし時計よりも大きく切迫したような機械音。
その音が急に止まったと思ったら、バババングワングワンと、レンジで作るポップコーンや花火、フライパンを高い場所からいくつも落としたかのような騒音がしてドアノブが飛んでいた。
焦げたような臭いがしてきて、火事では無さそうだけど白い煙が立ち込めていた。
起き上がろうとしたら、ハミドに口を、抑えられた。
「シー、見てくる。」
囁くように言って、ズボンだけ履くと、俺にはハミドのシャツを掛けてくれた。
だいぶ大きく、上から太股まで隠れる。
さっきまでの甘い雰囲気は一切なくて、用心しながら扉に向かって行く。
部屋を出ると、何処かに消えて不安になる。
シャツを引き寄せると、ハミドの甘い香りがした。香水なんだろうか、それともハミド自身の匂いなんだろうか。スンスン嗅ぐと、落ち着く。
本当は追いかけて一緒に行きたかったけれど、身体が立てなくて、無理だった。もう少しで落ちそうだったのに、不安が勝って意識を手放せなかったのだ。
一体、何があったのだろうと恐怖も襲ってくる。
そうしていると人の気配がして身構えていたら、ハミドが帰ってきた。
部屋の前に、タイマーがつけられた錠前が吹っ飛んだ音。
「火薬の量でも間違えたか。」
壊れて取れたドアノブをしばらく見つめていたが、あまり興味無さそうに、ポイッと放り投げた。
えっ‥‥。もしかしてまたカリフさん?一体何がしたいんだよ!
ハミドの顔からもさっきの物凄く怖い雰囲気が無くなって
「風呂を見つけた。一緒に入るか」と、甘く誘われた。
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