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28 R(微エロ)
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部屋を出て、曲がった所にある、離れのお風呂は露天風呂だった。
さっきの部屋よりはまだマシってレベルで断崖絶壁の突き出たところに作られ、真下は渓流だった。
脱出はどうやっても不可能で、カリフさんの本気を感じる。
そしてみっともないことに、俺は腰が抜けてハミドにお姫様抱っこをされ、ここまで来た。
露天風呂の大きな岩の前で、ハミドが俺を下ろすと、
「手を、岩につけてかがめ。」
降参みたいなポーズで中を掻き出された。
その指が気持ち良くて、唇を噛み締めて、声を必死に抑えた。
俺のものも勃ってしまい、ハミドにもう一度するかと甘く囁かれたけど涙目になって拒否し、シャワーをあてて、何とかやり過ごした。
ハミドはこうした露天風呂の使い方も心得ているようで、綺麗に泡立てたスポンジで俺を丁寧に洗ってくれた。
自分のほうも髪と身体を洗うと、二人で石の椅子に腰掛けながら、風呂に入った。
ハミドの黒髪は、濡れると余計に艶が出て、前髪を上に撫でつけオールバックになると、更に品と色気が増す。
じっと見つめていると、どんどん顔が近づいてきたと思ったら、唇を重ねられた。
重ねるだけのキス、でも唇同士をフニフニと合わせ、静かに外の川のせせらぎを聴いているとこの時間が永遠に続けばいいのに、幸せな気持ちになる。
こつんと、額を合わせられ、目を開けるとハミドの唇は離れてしまった。
「あっ‥」
「あまり長く浸かると、身体に悪い。」
「のぼせる、ね。」
「ん?」
「そういう時は、のぼせるって言うんだよ。ハミドでも知らない日本語があるんだね。」
馬鹿にするわけでなく、このハミドに教えられることが自分にもあると喜んでしまった。
「のぼせる。他にはどんな使い方がある?」
突然、真面目な顔でハミドが聞いてきた。
「えっ、他に使い方なんてないよ。多分。」
片眉が上がる。気がついたけど、ハミドのこの癖にはセオリーがある。相手をやり込めたい時とか、自分に反撃出来ないよう、トドメの言葉を投げつける時に。
「多分。多分ということは他に考えられる使い方もあるのか?前後の文脈で判断するから、どのような時に使うのか知りたい。」
な、なんだろう‥ハミドって俺のいっこ上、つまり17歳の筈だ。言い知れぬ違和感を感じる。
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