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朝起きたら、ハミドはベッドに居なかった。
もしかして、下でカリフさんを待つのかも知れない。
俺もそろそろ降りないとな、そう思い支度をしようとしたら、敷地内に不自然な人影があった。
茶色の髪の外国人。
もしや、あれがアレフか!
ハミドを殺しに来たのかも‥。
どこかから、ハシゴを持ってきて、2階の俺達の部屋に窓から入ろうとしている‥!
‥絶対あいつだ!
窓から入ってくる、武器とかなにもない‥‥。
いや、しっかりしろ!俺。
とりあえず、枕で、窓のところまで‥‥見えた!
窓を、勢いよく開けて枕をバチンっ!!!
枕を引くと、
きめ細かく透き通るような白い肌、碧くて大きな目、すっと通った鼻筋にバラのように華やかな、血色のいい頰。
間違いないだろう、こんな美系は、大体ハミドの関係者! ‥決めつけは良くないけど、俺の本能はそう言っている。生きるか死ぬかの大変な時だ。
『いてぇっえっ?なんで‥!!』
ほら、ハミドと同じっぽい言葉を喋ってる
こっちは外国語で何言ってるか相変わらずさっぱりだけど‥
トドメだ!
バフっ!!
ハシゴに登っていた不審者は、バランスを崩し、大声を上げて、落下していった。
あっ!ハミドだ。もう下にいてキチンと着替えてたのか。
あれっ‥‥ハミドが、全力で走ってキャッチして、庇ってる?
わらわらと回りにいた数人が駆けよる。
ハミドが慌てて、こっちみてる。俺の姿を見て額に手を当てて困ってるようにも見える。
いや、むしろ不審者のほうが、助けたハミドもだけど周りに甲斐甲斐しく世話されていて、機嫌を取られてようなのに、追い払うような仕草までして怒鳴り散らしている。
あれ?不審者が、こっちをめちゃくちゃ怖い目で睨んでいる‥
ん、‥もしかして、俺、人違いしてたなんてことは、無いよな?
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