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「さて、ゲンショーさまのところで時間も取られてしまいましたし、今日中に帰るには、回ってあと1件てところですねぇ」
カリフさんが、時間を見ながら言う。
カリフさんは本当に昼寝をしてすっきりしたみたいだ。
俺は気になっていた事を口にした。
「ハミドって、料理できんだ?」
ハミドが、あぁと思いだしたように「精進料理の事か?一汁三菜でなら、まぁ作れる程度だが。」
「掃除も、していたよな?」
「あぁ、寺での掃除は修行になるからな」
「じゃあ、何で別荘で一切家事をやらなかったの?俺、ご飯の用意とかは勿論、布団カバーとかも直したりしてたけど、ハミドはお掃除ロボットで廻ってただけだよね。」
ハミドは、何を馬鹿な事を聞くのだろうと呆れたように言った。
「雑用など、やらん。家事を馬鹿にするわけではないが、それは俺のやるべき事ではない。俺の為に働きたいものが、動いているのに、そのものの仕事を奪うわけには行かんな。シオンも俺の為にしてくれたのだろう?」
「はぁあああーーー!何その、はるか上空スカイツリー級の上から目線、ハミド、何様のつもりだよ!」
ハミドは目を丸くして、俺を不思議な生き物のように見、
カリフさんは何故か、頭を抱えた。
「シオン、ハミドはちょっと、周りの大人が甘やかして教育をしていた部分がありまして。」
「そんなに甘やかされたとは思っていない。」
「いいから、ハミド、少し黙ってください。シオンに誤解されます。」
「カリフさん、逆にどう好意的に見れば俺の為に働きたい者のために、とかいう発想になるんだよ‥。少なくとも、ハミドはできないんじゃなくて、やらないんだ。この違い、俺からしたら‥天と地の違いなんだ。俺のハミドへの好感度はどんどん下がってるよ。」
ハミドが俺に手を伸ばそうとするので「もう、今日は俺に、触るなよ!ハミド。」と、腕組みで拒否し、カリフさんに頼んで、俺は助手席に移動させてもらった。
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