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ハミドは、今週は少し忙しくなりほうだからと、次の約束もしなかったけど、必ず連絡するから、電話には絶対出ろと、また念押しされた。
別に電話に出ない事なんて一度もないのに、変なところで心配症だなと思った。
カリフさんも、気持ち悪いものを、見るようにハミドの態度にうんざりしていた。
俺はさっきの即売会で買ってあった色違いのスヌードをハミドとカリフさんに、プレゼントと言うより押し付けた。
今は、まだ暑いけど、これからの季節、首周りにちょっと引っ掛けるくらいなら使えそう。
アウトレットって去年とか一昨年の流行を売るんだけど、今日のところは今年の流行りを先取りしているようなデザインで、ちょっと変わった素材で手触りが、いい感じだと思った。
俺の趣味を押し付けるようで気が引けたんだけど、二人と色違いでも持てたら嬉しいなって期待して。
ブラックとグレーの混ざったデザインはハミドに、カリフさんは焦げ茶に、俺は白いので同じ店のものだった。ハミドは大人っぽ服を着ているから、スヌードならそんなにおかしくないかなって。
ハミドは俺からの初めてのプレゼントだとか感激してるけど、別にハミドの商品券で買ってるんだから、違うだろうと突っ込みたいけど、面倒くさいから黙ってた。
もし夜遅くてもいいなら、シオンが来てもいいと電話くれたらすぐにも会いに行くなんて言ってるくせに、用事もあるからと慌ただしく帰って行った。
家に帰って、今日買ってきた服を広げる。
ちょっとどころではない量に、凄く気に入った服、そうでも無いけど、お手頃だった服、あとお土産に父さんのも買ったセーターを、分類して整理した。
今着れる服もまだ全然あるから勿体無いし‥
趣味も、好みも、全然違う俺達。
ハミドの事情、ここ一週間で色々知り過ぎて、しまったな。
明日から普通にまた、学校が始まる。
どうなるんだろう‥
ん?‥‥‥。一緒に入っていた紙袋に、箱が3つくらいあった。
これは、スペシャル2
ザイールさんっ、ありがとう。
あっ、塗り薬の炎症止め‥
座薬‥
良かった、媚薬は入っていない。
恥ずかしながら、今回はこんな戦利品も貰ったなぁと、それらも自分の部屋に新しく置くところを作った。
藍染の浴衣と白い帯は、ハミドのほうが管理とか出来やすいからと持ってって貰った。
普通に洗濯機でも洗えるらしいんだけど、確かに型崩れでもしたらもったいない。来年の花火はこれを着せたいとか流し目で艶のある声で言われたことにゾゾっときたけど‥
そして、ゲンショーさんがくれた、色紙。こういうのって飾ったりするんだろうかと、とりあえずは机の上に乗せて、何となく眺めていた。
「芽生え、だな。」
思い出す、ハミドの艷やかな低音。
結局、相変わらずの謎人間だけど、俺が側にいて欲しい、大好きな人。
まぁ、ハミド流に言うならばプロポーズすらしていない婚約者。
なんなんだよっ!ってまた赤くなってると、玄関が開き、父さんが帰ってきた。
「士恩ー!寂しくなかった?むしろ父さんが士恩不足だよー」と、荷物も開かずに話したいことが沢山あるようで、俺は父さんから旅行バッグを受取ると、父さんの話を聞きながら、いつもの日常を取り戻して行った。
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