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カリフさんのオススメされた夕ご飯は、自然素材のバイキングで、野菜のおかずが豊富な健康志向のものだった。
なるべくバランス良く食べる。
ボルダリングは楽しかったから、また3人でも来ようなって話になり、今度は俺もやるからと和やかに話して解散になった。
カリフさんに、真斗、ドハ、俺の順番で送って貰う帰り、真斗を降ろしてから、ドハの隣に座り思い切って聞いてみた。「ドハ、お前真斗をどう思ってるんだ?」
ドハは面食らってぽかーんとすると、あぁ、と何かに気がついたように「何かアイツ犬みたいだよな。懐かれてんなぁとは思う。」と、笑いながら言った。
「アレフがさ、廃籍されたらしい。」
急に、ドハの顔が真剣になる。
「本当に?もう、シオンは危ない目には遭わないのか?」
「危ない目に遭わない保証はどこにもありませんが、当面の危険分子は排除したと認識して良いと思います。」カリフさんは、事務的に話す。
「俺は、もうシオンの護衛を外されるんですか?」ドハはカリフさんに静かに聞くと「アレフ殿下以外にも、敵はどこにでもいますからね。シオンは準備が出来次第、我が国の陛下と王妃様に謁見されます。謁見後は、新たな問題が出てくるでしょうし、ドハも半永久的にシオンに付き従う事は不本意かも知れませんが当分は、お願いしたいと思いま…」「不本意じゃありません!」「ドハ…」「不本意、ではありません。決して。俺は今のシオンが守れる事は嬉しいですし、このポジションがいいです。腑抜けたりせず、役目を全うしますので、暫くここに居させてください。」「頼まれなくても、そのつもりですよ。ただ、近々あなたはハミドと海外に行く用事があります。なので、その間、護衛は別のものに任せるでしょう。あなたは演習に集中するようにしてください。ふざけていると、本当に死にますので。」「…。はい、肝に命じます…。」
カリフさんは、車の中ではドハの上司なんだなと痛感した。
ドハにもまた明日学校でなーって言って、別れた。
「さて、シオン。今日は自宅でいいのかい?ハミドに連絡すれば仕事を切り上げていつもの部屋に帰ってくると思うけど。」
「俺と会ってて、仕事が捗らないといけないから…」
「さっきの話を気にしているのかい?でも、最近は側近を信頼して、大分任せるようになってきたけどね。」「それでも、足手まといになりたくない…。」
カリフさんは、ふーっと溜息をついて、「シオンは足手まといになんか、ならないよ、ハミドはね、ああ見えて気持ちのムラが激しいんだ。シオンに嫌われたと思うとすぐポンコツになるし、逆に満たされているとハイスペックを駆使して超人的に解決するんだ。エネルギー源はシオンなんだよ。さっきは変な話の方向になってしまったけど、ハミドを見捨てないで欲しいな。」「そうじゃないよ、カリフさん。俺、今日ハミドより全然何にも出来てないなぁって思っただけ。本当にハミドの隣で、いいのかなって。」「シオンが隣に居なきゃだめって話を、したつもりなんだけどなぁ…まぁ、何か気になる事があったらいつでも相談してよ。ハミドに死なない程度のお仕置きならしておくからさ」
カリフさんは、さらりと怖い事を言って俺を送ってくれた。
これから戻ってハミドをサポートするらしい。
俺は、今日一日あったことを色々考えながら、眠りについた。
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