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僕は 姉と距離を置こうと 決心をした。
姉を罵倒した数日後に 千春と両親の処へ行き、ことのあらましを 話した。
縁を切るこは 出来ないが 暫く距離を置きたいと申し出た。
ついては 短くとも 1年は クリニックの診察を 申し訳ないが しないこと。
3階については 表向き姉には 高田が借りるように装うこと。高田には了承済みであること。
暫くは 老健 檀 の近くに マンションを借りて 千春と住むこと。
今まで住んでいたマンションは 暫く空き部屋に。
仕事については 病院は宿直のみ勤務する。クリニックは休んで 老健はほぼ常駐とする。
千春の仕事については いずれ辞めるか 独立するか考えていることなどを伝えた。
とにかく 姉には 暴言を吐いたし きょうだい だから 縁を完全に切ることは出来ないが 理解をしてもらえないことは 仕方ないし もう わかってもらおうとは思わない。
時々はこちらにも 顔を出したいが 許してもらえるだろうか。とも父に 話した。
両親は 姉が来た 翌日には 2人して来るように言われた。
そして 僕は 正行やバビエに了承を得て 千春と話し合い その決心を両親に語ったのだ。
母は 僕たちが悪いことをしている訳ではないから 千春が可哀想だと 泣いた。
千春も 今の仕事に 未練は有るが 僕は いずれ これから需要が増えるであろう介護タクシーの仕事をして欲しいと言ってある。
介護タクシーは
車椅子をリフトで乗降出来るバンタイプのものもある。又 寝台付きの救急車のようなタクシーもある。
車椅子乗降タイプは施設に入所退所 病院や自宅への送迎によく使われたりする。介護施設がディサービスの送迎に使用するのもこのタイプだ。
寝台付きのタクシーは 更に踏み込んで 寝たきりで起き上がれない要介護者に 需要がある。
寝たきりの老人を病院に連れていくとき 家族の付き添いは はっきりいって難しい。
それを自宅或いは 介護施設のベッドから 病院まで運搬し病院で診察が始まるまで ストレッチゃーで待機するのだ。診察が終われば 又ストレッチゃーに乗せて 介護タクシーに乗せて自宅や介護施設のベッドまで運搬する。
介護施設で施設の人間が付き添う時もあるが 原則病院へは家族の責任でとする 施設も多い。
施設に医師が常駐していても レントゲン CT MRI などの 検査は病院でしか できないからだ。
ましてや 肺炎などの疑いが有れば 病院に入院して 治療してもらった方が良い。
中には 癌などの疑いが有れば尚のこと 介護施設より病院での治療が望ましくなる。
介護施設は そのほとんどが 自宅で介護が難しい故の施設である。
病院に入院するほどではない。しかし 自宅療養するには 介護が難しいとなった 老人が 老健 特養 グループホームといった施設に入る。
だから 普通のタクシーと変わらない車椅子リフト付きのタクシーは数が増えてきている。だが 寝台付きのタクシーはかなりの高額であるのに 需要が増えてきているのが現状だ。
千春なら 信頼を得ることが出来るだろうし、再びと 考える 利用者が増えるだろう。
姉に対して 行方不明同然となるのだし、クリニックの診察を休む訳だし親不孝をしているとは思う。だが 姉とは相容れないと痛感した。
簡単に 千春を性同一性障害としないで欲しい。姉には言っていないが 千春とは 養子縁組みをして 籍を入れている。
この先何があろうが 千春とは一生一緒に生きていく所存であると 両親には 言った。
ついては ほとぼりが冷めて クリニックの診察をするのは構わないが 姉とは付き合いをしたくはないとも 言った。
父は きょうだい だから 永遠に縁を切る訳にもいかない とも言われたが………
とりあえず 暫く 時間を空けて
姉が 沈静するかどうかだ。
そして 千春は 仕事を退職する方向に動き 短期の介護資格取得の申し込みをした。
僕も 正行とバビエにすべてを打ち明けて 病院の夜間を引き受け バビエと老健の仕事に 本腰を入れた。
そして 僕と千春は 新しいマンションに引越をしたのだった。
そして 慌ただしく 時が流れていった。
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